土木職としてステップアップ!将来のための前向きな転職~相模原市役所を選択した理由~
相模原市で土木技術職として働く前田さんのインタビュー記事です。前田さんは元々民間のゼネコン会社に勤めていましたが、働く中で自分のやりたいことやキャリアビジョンがより明確になり、転職をされたとのことです。
前向きな転職、そして新たな職場として自治体を選択するということがよくわかる内容となっています。
ーまずは簡単に自己紹介をお願いします。
前田:出身は横浜市で、大学及び大学院で農業土木について専攻していました。相模原市内の大学ではあったのですが、カリキュラム上、2年生以降は大学院を含めて青森県のキャンパスに通っていました。
平成28年3月に大学院を修了後、民間のゼネコン及び県西地区の市役所の経験を経て、令和3年4月に相模原市役所に土木職として入庁しました。
ー大学で土木を専攻していたようですが、土木を学ぼうと思ったきっかけは何かありますか?
前田:中学、高校の頃から「環境」といった分野に興味があったので、大学では広く環境が学べる生物環境科学科に進学しました。その学科が少し変わっていて、カリキュラムの中で「動物医療」を学ぶか、「土木関係」を学ぶかを選択する必要があったため、人と自然の調和といった考えから、私は農業土木を選択しました。
ーゼネコンからの転職ということですが、初めにゼネコンを選択した理由や、転職に至ったきっかけなどを教えていただけますか。
前田:最初の就職活動の際は建設業としての土木の最前線で働きたいと考えおり、「現場を動かしているのはゼネコン」という思いが強かったため、就職先としてゼネコンを選びました。しかし、ゼネコンで働く中で、今度は実際に地域に住む人々の視点で物事を考えられるのはどういった立場なのか、と考えるようになりました。
ゼネコンでの最初の配属の仕事がごみの最終処分場という公共工事だったのですが、住民との調整や合意形成において、行政が主体となって動いている姿を見て、正にこれが住民目線での働き方なのではないかと感じるようになり、自治体への転職を考えました。
ー自治体の中でも地元横浜ではなく県西地区の市を選んだのには理由があったのですか?
前田:前職の市とは全くゆかりがないわけではありません。実は、私の家族が県西地区付近の企業に勤務しており、幼い頃から金時山に登ったり、周辺を散策する機会も多くありました。
家族も県西地区の市の自然豊かな環境を気に入っており、転職を考えた際に勧めてくれたこともあり、自然と県西地区の市を受験しようと思うようになりました。地元の市も魅力的でしたが、私は自然との調和といったテーマに興味があり、なるべく自然に囲まれた場所で働きたいという思いもあったため、最終的に県西地区の市を選びました。
ー学生の頃からやりたかったことがつながっているのですね。では、県西地区の市から相模原市に転職したのはどういったきっかけだったのでしょうか。
前田:県西地区の市では土木職として4年間勤めていました。そこではゼネコン時代とは異なり、元々整備されている道路や農道、水路や河川の維持管理業務を行っていました。維持管理がメインとなる点や、担当する分野の広さなど、ゼネコンから比べると公務員ならではの業務体系なのかと感じていました。
自分がやりたかった分野・立場での業務だったため、とてもやりがいを持って働くことができていたのですが、4年目になったところで、ちょうど家族ができるなど、プライベートの面でも変化があったこともあり、今後の自身のワークライフバランス的な面や個人的な向上欲求を満たすためにも、仕事内容もより多方面で様々なことに携わるようになりたいと思うようになりました。
できるならばゆかりのある土地で働きたいと考えていたのですが、組織としての規模の面や、一方で自然との調和といった面も大切にしたいと考え、色々と思いを巡らせたときに学生時代を過ごした相模原市のイメージが湧いてきて、私が望んでいる環境でもあったため相模原市を受験しようと思いました。
ー前田さんは「転職」についてどのように考えますか?
前田:私は転職に対してネガティブなイメージは持っていません。むしろ、仕事は自分が生涯携わる重要なことと捉えていますし、自分にとって最適な仕事を見つけるための手段として、転職は必要なものだと考えています。
私のこれまでの転職に関してもその理由は明確で、自分自身も転職したいと強く思っていました。周囲の人々も私の決断を応援してくれましたので、転職に対してマイナスなイメージをもつようなことはありません。
ー現在の前田さんの業務について教えてください。
前田:私は現在、道路計画課開発事業協議班という部署に所属しています。相模原市内で一定面積以上の土地に、道路を整備する場合や、宅地造成や物流倉庫、店舗などの民間の宅地造成開発を行う際の道路や下水道の管理者という立場で協議を行う窓口を担当しています。ちなみに開発の許認可そのものは別の部署が行います。
例えば、民間事業者が土地利用を計画する際に、都市計画法及び相模原市開発事業基準条例に基づいた協議を行います。開発に伴う道路や下水道の整備をする場合、後々の維持管理を念頭に現場状況に合うよう、窓口役として、円滑な開発と適切なインフラ整備の両立を目指して協議する、といったイメージです。
ー自治体で土木職として働くやりがいや魅力はどういった点だと思いますか?
前田:住民目線で仕事に取り組めるということが大きなやりがいだと思っています。公共工事を進める際には、住民や関係者の様々な要望を丁寧に聞き取り、調整していく必要があります。場合によっては要望や意見を、工事や事業内容に十分に結びつけることができないこともありますが、話し合いを粘り強く重ねながら、最終的に工事や事業を完成することができたとき、大きな達成感を感じることができます。特に、事業完了後に感謝の言葉をいただいたときは、この仕事の意義を改めて実感することができますね。
また、ゼネコン時代の業務では、何を作るのかはあらかじめ決まっており、その目的や必要性を深く考える機会はありませんでした。しかし、自治体では、「なぜこの事業が必要なのか」「地域住民にとってより良い環境を生み出すことができるか」を意識しながら仕事を進める必要があります。地域社会の未来を創造していくという実感もあるため、自治体の仕事に大きな魅力を感じています。
ー前田さんは自治体間での転職も経験されていますが、「自治体」であってもやはりその場所によって何か違いは感じましたか?
前田:働く本質のようなものに大きな違いはないと思いますが、やはり自治体の組織規模によって業務の幅や担当する範囲は大きく異なると感じました。
これは大小どちらが良いというものではなく、例えば規模の小さい自治体であれば担当者としてより広い範囲の業務に携わることができ、大きな自治体であれば業務分担も細かくなるためより専門性の高い仕事をすることができます。
組織規模という面では自治体により大きな違いがあります、特に道路行政の違いでは政令指定都市か否かではより顕著に異なります。
例えば相模原は政令指定都市のため、市内にある全ての県道と一部の国道は市に権限が委譲されているため、維持管理することを国や県から委ねられています。もちろん民間の開発事業や公共工事にあたり県や国と調整することもありますが、道路に接した公共事業等について、相模原市で決めることができるのは、とても大きな魅力だと感じています。
ー出身や前職等、様々な場所での経験があるかと思いますが、相模原市にはどういった魅力があると思いますか?
前田:平成18、19年の市町村合併により、相模原市は市街地だけでなく、津久井町を含む4町も編入し、自然豊かな土地と開発が進む土地が共存する、より多様性に富んだ街になったと思います。
また、私が大学に入学した平成22年に政令指定都市に移行したのですが、駅前を中心に目覚ましい発展を遂げており、今後もさらなる発展が見込まれる魅力的な街だと思っています。
さらに、リニア中央新幹線計画により、今後のさらなる発展も期待されています。東海旅客鉄道株式会社(JR東海)が主体となる事業ですが、相模原市もリニア関連事業に伴い「人や企業に選ばれる都市づくり」を積極的に進めている立場にあり、相模原市ならではの大きな魅力だと思っています。
ー最後に求職者の方にメッセージをお願いします。
前田:自治体職員として、土木技術職としてそこに住む住民の為に働くインフラ(社会資本)整備の充実化を図る事業を通じて安全・安心を提供する仕事はとてもやりがいがあることだと思っています。
「自分が何のために働くのか」「生涯にわたってどのような仕事をするのか」ということを考えることがあるかと思いますが、私は地域に貢献できて、且つ自身のライフワークとして安定的に働くことができる仕事として、自治体で働くことをお勧めしたいです。
私自身、自分のやりたいことのため、キャリアアップの為に転職をしましたが、今振り返ってみても自治体に転職をしたことに後悔はありません!
ー本日はありがとうございました。
相模原市役所の採用情報はこちら