愛南町で自分らしく働く!~看護師・薬剤師が語る、自分のペースで働ける喜び~
愛媛県愛南町で看護師として勤務する吉田さん、薬剤師として勤務する河野さんのインタビュー記事です。
愛媛県の南端に位置する愛南町。豊かな自然に囲まれたこの町で、看護師及び薬剤師として働くお二人に、地域医療の魅力や働きやすさ、そして愛南町での暮らしについてお話を伺いました。町外での生活や勤務経験のあるお二人だからこそ語れる、愛南町一本松病院の魅力がよくわかる内容となっています。経験を活かして自分らしく働きたい医療従事者の方は是非ご覧ください!
ーまずは簡単に自己紹介をお願いします。
吉田:愛南町出身で、高知県西部の専門学校で看護を学びました。卒業後は高知県四万十市の病院に17年勤務し、3年前に愛南町に戻り、愛南町立一本松病院に入庁しました。現在は3年目を迎えています。
河野:同じく愛南町の一本松地区出身です。大学は福山にある大学の薬学部に進学し、卒業後は地元に戻って調剤薬局で勤務していました。結婚・出産を経て、4人目の子を妊娠中に一本松病院に転職しました。現在19年目になります。
ーお二人が看護師や薬剤師といった医療の道を目指したきっかけは何でしょうか?
吉田:中学生の頃、祖父が入院した際に看護師さんの姿を見て、率直に「かっこいい!」と思ったのがきっかけですね。あまり深いことは考えず、その時に将来看護師になろうと決意しました。
河野:私は高校生の頃、「手に職をつけたい」という思いが強く、資格が取れる仕事を調べていました。看護師という選択も考えていたのですが、傷口を見るのが少々苦手だなと思い、看護師になることは諦めました(笑)ただ、それでも医療系の仕事をしたいという思いは強かったため、薬剤師を選びました。
ーお二人とも一度は愛南町を出ているようですが、地元に戻り働こうと思ったきっかけを教えていただけますか?
吉田:専門学校時代は愛南町に戻ろうという考えはなく、高知に残って就職するつもりでした。高知には友達もたくさんいましたし、都会の方が刺激的で楽しかったです。愛南町で働くという選択肢が無かったわけではないのですが、通っていた専門学校が民間病院の経営する学校だったので、実習もその病院で多く行っており、看護師不足ということもあったので、自然とそのまま就職しました。
愛南町に戻るきっかけとなったのは家庭の事情です。夜勤があると母に子どもの面倒を見てもらっていたのですが、母が高齢になってきたこともあり、少しでも負担を減らしたいという想いから、地元に転職することを決意しました。
河野:私は一度は外に出たものの、最初から地元に戻り働くつもりでした。都会での生活は自分には合わないと思っていたので、大学卒業後はすぐに愛南町に戻り、地元の調剤薬局に就職しました。
ー転職先として、町立病院を選んだ理由を教えてください。
吉田:公務員の福利厚生に魅力を感じたというのが理由の一つですね。特に以前勤めていた病院も含め、民間や個人の病院だと退職金制度が無いというところも珍しくないため、退職金が出るというところも魅力的でしたね。
また、以前の職場は急性期病院でもあり、入退院や救急受入れも多く、残業も多かったため、ワークライフバランスの面でも一本松病院はとても魅力的でした。
河野:私は子育てをしながら働くことを第一に考え、一本松病院に転職しました。以前勤めていた調剤薬局は給与は良かったのですが、勤務時間が不規則で、子どもの行事などに参加するのが難しかったんです。一本松病院は自宅から近く、学校や保育園へのアクセスも良いので、子育てと仕事の両立がしやすくなりました。
また、吉田さんと同様に公務員ならではの安定や福利厚生も魅力でした。私が決めるより前に、親にも町立病院への転職を勧められましたね(笑)
正直なところ、当時病院勤務はあまり乗り気ではなかったのですが、実際に19年間勤めてみて、今は病院で働くことができて良かったと思っています。
ー一般的な調剤薬局と病院勤務では何か違いがあるのでしょうか?
河野:一番の違いは、医師との関わり方です。調剤薬局では、出された処方箋のとおりに薬を処方しているので、処方箋の内容だけで医師の意図を汲み取る必要があります。たまに薬剤師として薬の組み合わせ等について質問することがあるのですが、場所が離れていることもあり、コミュニケーションが難しいと感じる場面もありました。
一方で病院内の薬局であれば、医師と直接やり取りができるので、処方の意図や患者さんの状態を詳しく理解することができます。また、委員会活動などを通して、他の職種との連携を深められるので、スキルアップにも繋がります。
ーお二人の現在の業務内容について教えてください。
吉田:私は看護師として療養病棟で勤務しています。患者さんの脈拍や体温測定、食事の介助、吸引、入退院の処理など、身の回りのケア全般を担当しています。ちなみに一本松病院は療養病棟しかないため、看護師としての働き方はほとんどの方が同様となります。
日常的な業務だと電子カルテへの入力作業も多いですね。以前の病院では事務の方が入力業務をサポートしてくれていましたが、一本松病院では看護師自身が入力する必要があるため、慣れるまでは大変でした。
河野:私は薬剤師として病棟の患者さんの薬の調剤や服薬指導を行っています。一本松病院所属なのですが、週2回は福浦出張所へ行き、外来患者さんの処方も担当しています。
また、褥瘡(じょくそう)委員会にも所属しているので、月2回の褥瘡回診にも参加し、患者さんの状態に合わせた薬剤選択や処置の提案なども行っています。先程傷口を見るのが苦手だったというお話をしましたが、今では傷の処置もできるようになりました(笑)
ー働くうえで嬉しかったこと、やりがいに感じたことなどについて教えてください。
吉田:重度の褥瘡で、「もう治らないのでは…」と思っていた患者さんが、無事に治癒した時は本当に嬉しかったですね。高齢の患者さんは栄養状態が悪く、褥瘡ができやすいので、治癒まで時間がかかることもとても多いです。だからこそ、治癒した時の喜びは大きかったですね。
河野:患者さんと直接関わるようになってから、とてもやりがいを感じるようになりました。一本松病院では、服薬指導や出張診療を通して患者さんとコミュニケーションを取る機会が増え、お薬のアドバイスなどもできるようになりました。患者さんから頼られると、やはりとても嬉しいですよね。
また、褥瘡委員会で医師に薬剤や処置を提案することもあるのですが、自分の考えが採用された時は、「仕事してる!」って感じがして嬉しいですね。
ー働く環境として、職場の雰囲気はいかがですか?
吉田:アットホームな雰囲気で、とても働きやすいです。入庁前は、公務員なので上下関係が厳しいのでは…と少し不安でしたが、実際はそんなことはなく、先輩方も気軽に話しかけてくれます。私の場合、年齢の近いスタッフも多かったので、すぐに馴染むことができました。
河野:私も一本松病院の雰囲気は好きです。長く勤めているので、最近は特に働きやすいと感じています。以前の薬局では看護師と関わる機会があまりなかったため、入庁当時は看護師さんが少し怖かったのは覚えています(笑)ただ、実際は皆さんとても優しく、すぐに打ち解けることができました。
新しい環境に飛び込む時は誰でも不安だと思いますが、一本松病院のスタッフは温かく迎えてくれるので安心してください。
ー愛南町で暮らす魅力を教えてください。
吉田:何と言っても、食べ物が美味しいです!魚介類はもちろん、野菜も新鮮で美味しいものがたくさんあります。子育て支援も充実していて、保育園の無料化やインフルエンザ接種の無料化など、子育て世代には嬉しい制度がたくさんあります。また、地域の人々はとても温かいので、近所のおじいちゃんおばあちゃんも子どもを孫のように可愛がってくれます。
河野:私も愛南町の食の豊かさは魅力だと思います。実家から野菜や魚をもらったり、近所の方からもおすそ分けをいただいたりするので、食費に関してはだいぶ助かっていますね(笑)おすそ分けの文化も、都会ではあまり馴染みのないことですよね。
ー最後に、求職者の方へメッセージをお願いします。
吉田:一本松病院は、アットホームな雰囲気で、子育てをしながら働くお母さんにも優しい職場です。急な休みにも柔軟に対応してもらえるので、安心して働くことができます。
河野:薬剤師は附属の内海診療所を含めても現在私1人しかいないので、ぜひ来てください!(笑)一緒に働ける日を楽しみにしています。
一本松病院は、特に子育てをしながら働きたい方、都会の喧騒から離れてのんびり働きたい方におすすめです。医療職として、とても余裕をもって働くことができる環境が整っていますよ!
吉田:一本松病院は救急受入が無く療養病棟のみのため、本当にゆとりを持って働くことができると思っています。日々のせわしなさで、病院で働くことに少し疲れてしまった方、是非一本松病院で、自分のペースで楽しく働いてみませんか!
ー本日はありがとうございました。