人と長く関わりたい!国から基礎自治体へ転職し若者の視点で事業者を支援~福岡県うきは市~
出⼊国在留管理庁の職員から福岡県うきは市役所に転職した山崎ひかりさんに、現職について業務内容、やりがい、そして職場の魅力などを伺いました。
ーこれまでの経歴と入庁された動機についてお聞かせください。
山崎:福岡の高校を卒業後、東京で出⼊国在留管理庁の職員として1年間働きました。もともと英語を使った仕事に就きたいという思いから選んだ入管の仕事でした。
しかし業務の性質上、支援期間が終わるとそれきりという一期一会の関わり合いしかできず、長く接することができない。その点が自分には合わないと感じていました。
福岡に戻りたい、もっと密に人と関わる仕事がしたい。それなら基礎自治体ということで探していたところ、うきは市を知りました。
私自身はうきは市の出身ではありませんが、サイトを見ると、うきは市はPRが上手くて、市役所らしくないところがよいと思えました。例えば、「フルーツ王国ですよ」「観光も農業も頑張ってますよ」といったPRのやり方に堅苦しさが感じられず、親しみがもてました。
また、知人が働いていたので話を聞くと、職場環境も良く働きやすいということでしたので、入庁を決めました。
ー入庁後の経歴と現在の業務内容についてお聞かせください。
山崎:令和2年4月に入庁して、最初は市民協働推進課コミュニティ支援係に配属されました。主に地元協議会の区長や会長などと交流しながら、後継者問題などを含めて、地域をどのように活性化していくかなどの問題解決に2年間取り組みました。
その後、自ら希望して厚労省の九州厚生局に1年間出向しました。前職で国の仕事の経験はあるのですが、やはり経験不足を感じていたので、再度やってみたいと思い挑戦しました。主な業務内容は補助金審査などの書類管理です。
現在は、うきはブランド推進課商工振興係に所属しています。こちらでは、創業や人事採用関係の相談、補助金の対応など、事業者の支援が主となります。
基本的に問い合わせに対応するのですが、ただ待っている状態ではなく、ホームページやLINEなどを使ってPRをしながら、積極的に事業者とつながるようにしています。現在は少しづつですが問い合わせも増えていますね。
それから、事業者に取材に行って広報誌やホームページに掲載してPR活動を支援したりもします。
ー前職も含め国と自治体とを比較して、学んだことや仕事の仕方の違いは感じましたか?
山崎:九州厚生局では補助金の申請を通して、お金の流れが理解できるようになりました。また、県や他の自治体の申請書類の形式なども比較できて、大変勉強になりましたね。おかげで、今では国や県へ提出する資料や書類に関して、誰が見ても分かるような書類づくりを心がけるようになりました。
1年間という短い期間でしたが、九州厚生局の職員との交流は今でも続いており、人とのつながりは大切にしています。
仕事の違いで言うと、国は書類など1文字単位でチェックされるなど、かなり厳密な体制で、その働き方は見習いたいと思いましたね。
ー現在の業務の大変なところ、また、魅力・やりがいなどを教えてください。
山崎:現在の業務は事業者の支援なのですが、私自身は創業や開業の経験がありません。ですので、最初の頃は積極的に研修会や講習会などに参加して、商工会などの他の支援機関がどのように支援しているのかを学びに行きました。
創業を志す方たちは本当に意識が高くて、何かを求めて相談に来られるので、こちらも足りない知識を補うのに必死でしたね。WebサイトやYouTubeなども参考にして、とにかく勉強しました。
今でも知識を得るために常に学んでいます。しかし異動があると、また新しい仕事の知識を得るためにゼロからスタートしなければならず、その点は大変だと感じます。
魅力としては、ユニークな社長さんに会えるところですね。例えば、人手不足の業界なのに、従業員の方たちとバーベキューをしたり釣りに行ったりして密に接しているため、離職率も低いし人も集まる。そんなところを他の事業者さんにもPRしていきましょう!と広報につなげます。
それから、セミナーの集客数など、市民の反応がダイレクトに分かって成果が見えるところにやりがいを感じますね。
ー職場の雰囲気はいかがですか?
山崎:とても良いですよ。現在の部署は正規職員として係長と私だけですが、年齢的にもそれほど離れていないのでコミュニケーションも取りやすく、何でも聞きやすい環境です。
うきは市役所全体で言うと、20歳から30歳ぐらいまでの若手職員が交流する「ユース部」というグループがあり、歓迎会や送別会のほか、定期的にイベントなどを開催しながら、課を超えて先輩や後輩と仲良くしています。その交流のおかげで、仕事で聞きづらいことでも相談できたりしますね。
ー残業や働き方についてはいかがですか?
山崎:残業は、繁忙期などを除いて基本的にありません。きちんと時間内に仕事を終えるようにも心がけています。連休や年休もしっかり取りますし、自分でスケジュールを管理しながらメリハリをつけて働くようにしています。
服装に関しても規定はなく、あまり厳しくないですね。
ー今後やっていきたい仕事は?
山崎:現在の仕事は創業相談などゼロから支援をスタートしているので、今後は、どのような経営をしているのか、PRもしていくのかなど、その事業の完成までを追っていきたいです。
また、たとえ部署を異動しても飲食店などは個人的に行けますし、事業者の方との関わりは持ち続けたいですね。もともと国の仕事から自治体に転職したのも、人と長く関わりたいというのが理由でしたので。
ー最後に、うきは市の魅力と市役所で働きたい方へのアピールポイントをお願いします。
山崎:うきはの人は本当に優しいです。仕事関係でもそうですが、今でも通りすがりに挨拶したり、「山崎さ~ん!」って声をかけてくださったり。
公務員とか役所と言えば堅いイメージがありますが、うきは市役所は違って、和気あいあいとした雰囲気の中、職場環境も人間関係も良いと必ず言われます。
ですので、初めて公務員を目指す方でも安心して挑戦してみてください。
ー本日はありがとうございました。