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【子育て支援充実の町】茨城県城里町長が語る、その挑戦と未来

茨城県最年少で就任し、10年目を迎えた城里町 上遠野町長のインタビューです。東京での会社員生活から国会議員秘書、そして町長へと至る経歴を持つ上遠野町長。子育て支援に力を入れる理由、職員とのコミュニケーションや城里町のおすすめスポット、そして仕事に対する哲学を語ります。

ーご経歴をお聞かせください。

上遠野:城里町の隣にある茨城県水戸市で生まれ育ち、地元の高校を卒業後、東京の大学に進学しました。大学卒業後は東京都内で建設関係の会社に勤務し、東京スカイツリーなどのプロジェクトに事務系スタッフとして携わりました。

30歳の時に国会議員の政策秘書に転職し、3年間務めた後、34歳で町長選挙に初めて立候補しましたが、残念ながら落選しました。その後、楽天株式会社に1年ほど勤務し、2回目の選挙で35歳で当選を果たしました。

それから10年が経ち、現在45歳ですが、今でも茨城県内で一番若い現役の市町村長です。

ー出馬しようと思ったきっかけは何でしたか?

上遠野:国会議員の秘書として働いていた頃、担当地域として城里町が割り当てられたことが始まりです。地元が水戸市なので、最初はなぜこの町を担当するのか不思議ではありましたが、熱心に活動するうちに多くの知り合いができました。そして、町長選挙の際に私を推薦する声があがり、立候補することになりました。しかし、僅差で落選してしまいました。

その後、当時の町長が退任し、再び立候補の話が持ち上がりました。そして、楽天株式会社を退職し選挙に臨みました。結果はダブルスコアでの圧勝でした。

投票日は私の誕生日である9月20日だったので、誕生日が当選記念日でもある特別な日になりました

ー城里町ではどのような政策に力を入れていますか?

上遠野:子育て支援に特に力を入れています。例えば、保育料の無償化があります。国が3歳児以降の保育料無償化を決めるよりも前から、城里町は独自で実施していました。また、学校給食の無償化も6年ほど前から行っており、茨城県内でいち早く完全無償化を実現した自治体の一つです。

今年度からは、所得制限や人数制限なしで0歳から保育料を完全無償化しました。さらに、保育園に預けていない家庭に対しても、月2万円の自宅保育支援金を支給する制度を9月から開始します。こちらも所得制限や人数制限はありません。

このように、保育園に預けても預けなくても手厚い支援を受けられる体制を整えています。これは茨城県内でも、そして全国的に見ても、最も充実した子育て支援制度の一つだと自負しています。

また、町内には民間のこども園が3ヶ所、公立のこども園が1ヶ所ありますが、どこの園も本当に愛情深く子供たちを育ててくれます。小学校は5つあり、1クラス10人以下の学校もいくつかありますが、それにより先生の目が行き届いていると思いますね。

ー子育て支援に力を入れている背景を教えていただけますか。

上遠野:人口減少という危機感があるためです。1世帯でも多くの子育て世帯に城里町に住んで欲しいという思いから、このような制度を充実させています。

ー職員の方々とはどのようにコミュニケーションを取っていますか?

上遠野:普段から、自分から積極的に働きかけることを意識しています。1時間ほどかけて打ち合わせが必要な場合は、町長室で話をしますが、ちょっとした用事であれば、自分から課長の席へ行って話すことが多いです。また、若手職員に対しても積極的にコミュニケーションを取るようにしています。

ー席に町長がいらっしゃって、皆さん驚かれませんか?

上遠野: いえ、いつもウロウロしているので、役場内を歩いている姿は日常の光景になっていますね(笑)。若手職員も、いつも近くにいるので気軽に声をかけてくれます。

ー城里町でのお仕事で、印象深かった出来事は何でしょうか。

上遠野:一番はそうですね、七会中学校の跡地を利用した「アツマーレ」という施設の完成ですね。水戸ホーリーホックと城里町役場が共同利用を開始し、最初にサポーターの感謝イベントをやったときです。1000人くらい集まったでしょうか。

体育館がお客さんでいっぱいになり、駐車場も車であふれかえって、とても盛り上がりました。その様子を見て、このプロジェクトに関われたことを誇りに思いました。「ああ、これは仕事をやったな」と充実感を感じた瞬間でしたね。

このプロジェクトは3年くらいかかりました。日本で初めてJリーグのクラブハウスを誘致しただけでなく、町民センター、公民館の機能も併せ持つ複合施設にしたのです。それだけではありません。バーベキュー場やキャンプ場、トレーニングルームも作ることで官民協働の複合施設を目指しました。

決められた期日に、無事に施設が完成し、引き渡されたときは本当に嬉しかったですね。

ー城里町で好きな場所はどこですか?

上遠野:やはり自宅が一番ですね(笑)。自宅以外ですと「ホロルの湯」です。天然温泉に加えて、プールやフィットネス、グラウンドゴルフと、総合的なレジャー、スポーツ、リラクゼーションといった活動が1ヶ所でできる施設となっています。ぜひたくさんの人に来てほしいと思ってます。

私も会員になっていて、行ける時は週3回ぐらい通っています。体重を維持するためにフィットネスや水泳をしていますね。食事も美味しく、特にカツカレーがお勧めです。

ー仕事をする上で大切にしていることは何ですか?

上遠野:「真剣勝負」ということですよね。仕事というのは、やはり真剣勝負です。

楽天株式会社の三木谷代表取締役もおっしゃっていましたが、成功者とそうでない人の違いは、最後の詰めをどこまでできるかにかかっている、と。

仕事をするにあたって、評価される人とされない人の差は、評価されない人が全く仕事をしていないとか、評価される人が2倍努力しているとか、そういうことではないんです。75点くらいまでは誰でも到達できると思いますが、最後の25点を詰め切れる人が大成功する。逆に、詰め切れない人は「大したことない」と評価されてしまう。

本当に仕事で成果を出すには、最後の仕上げをきちんと詰めること。手を抜かないこと。常に気を抜かず、真剣に最後までやり抜くこと。これが大切なのではないでしょうか。

ー城里町の今後の課題は何ですか?

上遠野:今後も人口減少対策が最も重要な課題だと考えています。子育て世帯や若いファミリー層にこの地域に住んでもらうために、より様々な施策を検討していきたいと考えています。

ー最後に、どんな方に城里町で働いてほしいですか?

上遠野:困難な仕事にも積極的にチャレンジする気概のある方に入っていただきたいと思います。この地域を作り上げていくという達成感を一緒に感じましょう。

この記事は2024年7月12日にパブリックコネクトに掲載された記事です。

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