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幸せを掘り下げたら、東大和市だった~元不動産マンで、児童館職員。育児と仕事を語る~
仕事が好きで楽しんでいた不動産マンが、なぜ市職員に?
東大和市のきよはら児童館で働く中野さんに、キャリアチェンジの理由、仕事の魅力や大変さ、そして育児休業取得のエピソードについてお聞きしました。
子どもたち一人ひとりと真摯に向き合い、やりがいと充実感を感じている中野さんの言葉から、市の仕事の新たな一面を発見できるかもしれません。
※本インタビューは令和6年11月に実施したものです。
ー入庁前のご経歴をお聞かせください。
中野:平成18年から不動産会社に勤めていました。3年は本社でテレビCM制作やブランドロゴの刷新、店舗の出店戦略の策定やデータ分析などのブランディングとマーケティングに携わり、その後3年3か月は小金井市の店舗で不動産売買の営業に携わりました。
ー最初の会社には、どのような経緯で入ったのですか?
中野:大学時代、様々な業界を知った上で、納得いく就職先を決めるために100社近くの説明会などを受け、不動産業界に照準を定めました。そして、売買・賃貸・駐車場事業・法人営業など幅広く手掛けている前職の会社を見つけ、「ここに入ったら、不動産業全般の知識を得られるな」と考え、入社しました。
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ー転職を考えたきっかけは何でしたか?
中野:一番大きな理由は長男ができたことです。それまで、残業時間は月平均120時間、残業時間には入らない祝日も勤務、会社を出るのは平均して夜中の3時という時期が数か月続くなど、ワーカーホリックに過ごしていました。会社も仕事も好きで楽しくやっていましたが、「今後の人生をどう生きるか」と考えるきっかけになりました。私が幼い頃、父が働きづめでなかなか一緒に過ごす時間がなかったことも影響しているかもしれません。
二つ目は同時期に会社の再編があり、今後は他の部門を経験できない方針に変わったことでした。売買の営業を把握したので、異動して新しい知識と経験を得たいタイミングであったため「今後ここにいても得るものは少ないな」と思ったんです。
一方、就職活動では興味のあるところを全て見て、ベストだと思った会社に就職したので、次と言ってもな…と迷っていました。
ーその中で、東大和市を選んだ理由は何でしたか?
中野:営業をしていた際、多摩エリアの市役所に調査に行っていたので、市役所に不動産に関する部署があることを知っていました。そこで、自分の知識を生かせれば、市役所側からの不動産の知識も得られて面白そうだと考えました。
あとはワークライフバランスです。17時15分になると、市役所からぞろぞろと人が出てくるのを見ており、定時に帰る人もいるんだなと思っていました。また、小金井に配属されてから、多摩地域がとても好きになったことも大きいです。
1月から公務員を目指して勉強を始め、最初に試験があったのが東大和市でした。近隣の自治体もその後、試験が始まりましたが、最初に内定をいただいたので、ご縁ということで東大和市に決めました。前職の時、東大和市にも調査に行ったことがあり、職員がしっかり挨拶をしていて印象が良かったことも決め手になりました。
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ー入庁後のご経歴を教えてください。
中野:平成24年7月に入庁し、最初に配属されたのは、教育委員会の教育総務課(当時の学校教育課)にあたる部署です。庶務係で4年間、教育委員会全体の庶務業務や、委員長・教育長・委員が出席する教育委員会会議の運営、全小中学校の校務用PCネットワークの構築などを担当しました。
その後、課税課の市民税係に5年間所属し、住民税、軽自動車税、法人市民税、市たばこ税の賦課、庶務全般を担当しました。約1年ごとに担当を交代し、5年間かけて様々な業務を経験しました。
次に、青少年課青少年育成係では、むこうはら児童館に1年9か月、そして現在は、きよはら児童館に1年7か月所属しています。きよはら児童館に異動してから7か月の育児休業を取得したため、実際の勤務期間は1年です。
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ー児童館の業務内容や、1日の流れを教えてください。
中野:児童館の予算管理や施設管理、会計年度任用職員の業務管理といった事務全般です。あとは、子どもたちの見守り、保護者対応、児童館行事の企画運営などをしています。
平日は9時半に出勤、10時までは1人で事務をします。10時前に会計年度任用職員さんが出勤されるので、当日、必要な仕事を依頼しつつ開館準備をします。10時に開館し、親子サークルや乳幼児連れの親御さんの対応などをしながら空き時間で事務をします。
昼休みは12〜13時、午後は小学生の受入れ・見守り対応、行事、クラブ活動(ダンス、将棋)などの対応をしながら、空き時間で事務をします。17時に小学生を、18時に乳幼児を送り出し、閉館というのが基本的な流れです。
各児童館で行うことは基本的には一緒ですが、きよはら児童館は市民センターや公民館と一緒になってない単独館なので、施設の管理業務もあります。
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ー行事はどんなものを行うのですか?
中野:乳幼児の場合は子どもたちの五感を刺激したり、微細運動を取り入れたり、発達に寄与するものを行います。インターネットや児童書を参照して考えたり、各児童館で情報共有し、お互い良さそうな企画を取り入れたりしています。基本的には、月ごとに、職員で順番に企画します。
次の写真は「スーパーお店屋さんごっこ」と銘打った行事の様子です。児童と一緒に食べ物を作成。店員役を募集し、打合せや準備も一緒に行いました。
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店員さんは一生懸命で接客はもちろん幼児への気配りまで行う姿に驚かされました。5歳の子が「店員をやりたい!」と言い、急遽店員さんがお客さんになってあげる微笑ましい場面もありました。
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ー市の仕事の面白さや、やりがいを教えてください。
中野:幅が広いことです。デメリットに感じる方もいるかもしれませんが、思ってもみなかった部署に配属されて、色々なことが学べるのは大きいかなと。
税部門は社会勉強になりましたし、確定申告など実生活にも活かされてます。教育委員会も具体的に何をしているか等を知ることで、新聞などを読んだ際等に吸収できるものが増えました。
児童館は、配属先を聞いた時は驚きましたが、市役所で経験した部署では、一番自分に合っていると感じています。
ー児童館のどのようなところが合っていますか?
中野:子どもたちとの触れ合いがとても楽しいですし、ダイレクトに返答や態度が返ってくるのでやりがいがあります。
以前、バス停を降りたときに学校に行く子と出会って、挨拶したんですね。私は、子どもたちに「中ちゃん」と呼ばれているですが、児童館でその子に会った時に「今朝、中ちゃんと会ったよね」「そうだね」なんて話してたら、隣で別の子が「いいな、俺も朝から中ちゃんに会いたかったよ」って言ってくれて。
こんなおじさんに朝から会いたいって、言ってくれることなんて普通はないじゃないですか。そんなこと言ってくれるの?嬉しい!みたいな。このように、ダイレクトに返ってくるところは本当に魅力的ですし、純粋な子ども達と交流する中で日々心が洗われます。転職するきっかけになった長男ですが、転職活動中に亡くなりました。なので、何といいますか、命の大切さは身にしみて分かるので、気持ちが入ります。
あとは責任者という立場なので、自分が決めたことが子どもたちに直接、影響を与えることや、来館者数の増減など、数値で成果が見えることもやりがいになってます。
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ーお仕事の中で大変だったことをお聞きかせください。
中野:児童館ですと、様々な事情を抱えた子どもたちへの関与と、その保護者への対応です。同じケースは一つとしてなく、配属された当時は子どもに関する知識もあまりない中、かなり迷いながらやってました。
ー迷いながらも、どう対処されてきたのですか。
中野:行動するしかないと思っていたので、時間をかけて子どもたちと密に関わり、1人ひとりと関係を作っていきました。信頼関係ができてくると、最初は全然言うことを聞いてくれなかった子が、言葉では嫌だと言いながらも、次第に行動の変化が出てきます。
あとは研修をなるべく受けています。知識も頭に入れて、それを生かして、さらに子ども達との関係をよく作っていく、ということを繰り返してきました。
ーお仕事の中で、印象に残ってることをお聞かせください。
中野:児童館で出会った子に、体重が40キロ以上で体力もあり、暴れると男性職員でしか抑えられない子がいました。落ち着くまで毎回1時間強はかかりました。ただ、本人もつらそうなんです。泣きながら「なんでだろう、なんでだろう」と言うんです。自分でもどうしようもなく、様々なことを抱えた子がいるという事が、身にしみてわかりました。
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ーそれでは、育児休業をとった時のことをお聞きします。まずは育児休業のほかに取得した制度があれば教えてください。
中野:育児休業に併せて、出産支援休暇、育児参加休暇、結婚休暇、有給休暇を組み合わせて取得しました。
ー取得してみていかがでしたか?
中野:とてもよかったです。妻が妊娠期間中から体調が悪く、産まれた後もあまり動けない状態でした。私や妻の親に頼るのも難しく、2人でどうにかするしかない状況で、3か月間はほぼ私のワンオペでした。ただ、大変な中でも、やりがいや幸せを感じられましたし、妻と子どもを支えられ本当に良かったです。
元々「2人で同じことができる状態にし、平等に子育てに携わりたい」という夫婦の思いがありました。私が働きながらだったら、全てできる状態には、なり得なかったと思うので、本当に有意義な時間でした。
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ー7か月という育休取得期間について、どう感じましたか?
中野:途中、長いなとも思いましたが、終わってみれば、もっと長くてもよかったかなとも思います。子どもを7か月で保育園に預けることになり、家だとできない経験ができる良さがありながらも、1日預けるだけで、風邪をひいて帰ってきたりするので、無理させているのかもしれないなど、色々と考えます。
ー11か月のお子さんを育てる中で、仕事と家庭のバランスはどのようにとっていますか?
中野:子どもが風邪をひいたときは、もちろん私が休むときもありますが、妻が自宅で仕事ができる職種なので、申し訳ないと思いながらも現状はお願いすることが多くなってしまっています。
その分、定時で終わるように心がけ、帰宅してから離乳食やお風呂、寝かしつけを行うという形で分担をしています。日曜日は、私が1人で子どもを連れ出して、妻の1人の時間を確保しています。
ー育休取得にあたり、準備をされたことはありましたか?また、復帰した後はいかがでしたか?
中野:妻が安定期に入ってから、上司や児童館の職員全員に伝えました。皆さん、とても快く引き受けてくれ、気持ちよく取得させていただきました。
復帰は、意外と違和感なくできました。子どもが外に出れるようになってから、職場に見せに行くなどしたこともよかったのかもしれません。
ー中野さんから見た東大和市はどんな地域ですか?また、東大和市はどのような職場でしょうか?
中野:多摩地域は都会すぎず田舎すぎず、雰囲気が良くて気に入っています。その中でも、東大和市は多摩湖や狭山丘陵といった自然が、よりたくさんあります。
23区と比べたら、地価は低いのでマイホームも買えますし、駐車場はもちろん庭付きの戸建てを建てて車通勤もできます。バイク通勤も可能ですし、バス便もたくさんあります。西武新宿線はもちろん中央線沿いも選択肢に入ります。色々な人生設計を選べるのは魅力ですね。
あとは正職員が500人弱と規模が大きすぎず小さすぎず、アットホームな感じかと思います。
ーどんな方が東大和市に合うと思いますか?
中野:アットホームな雰囲気が好きなら合うと思いますし、大きな組織で目立たずコツコツやっていきたい方には、人数がもっと多い職場の方が合っているかもしれません。また、一つのことを掘り下げたい方や、営業要素のある仕事をやりたい場合、業務範囲の広い市はちょっと違うかもしれません。あとは、やはり、この地域が好きな方が向いていると思います。
ー転職活動中や就職活動中の方にメッセージをお願いします。
中野:私は今後の人生で自分が求めてるものや、何に幸せを感じるのかを掘り下げて東大和市に転職することができました。自分を知った上で転職先を探すのが大事かと思っています。
ーありがとうございました。
この記事は2024年12月14日にパブリックコネクトに掲載された記事です。
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