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「これお父さんがやった現場だよ」~子どもに伝えられる土木職業務の魅力~

民間の経験もあり、現在は新潟県南魚沼市で土木技術職として働かれている杉山さん。なんとハーフパイプやスケートパークといった施設作りにも携わったことがあるとのこと。そんな杉山さんに、民間経験者ならではの視点を織り交ぜつつ、自治体土木職の業務について伺いました。

—まずは簡単に自己紹介をお願いします。

杉山:東京の大学で土木を専攻しており、大学卒業後は埼玉の土木関係の会社に就職しました。就職するうえで選択肢は様々あったのですが、前職に関しては社風といいますか、会社の雰囲気がとても魅力に感じ入社を決めました。

前職には丸3年勤めていたのですが、正直なところもっと長く勤めたかったですし、向こうでもっと勝負をしてみたかったですね。

ただ、親孝行のためいつかは地元に戻らなければならないという思いがあったのと、地元でも同じような仕事ができるのではないかと思っていたところ、ちょうど南魚沼市で土木職の募集をしていたため、そういうことであれば地元でやってみようと丸3年働いたタイミングで地元に戻ることを決めました。

現在は入庁15年目となります。

—前職でももっとやってみたかったとのことですが、今思うとそのタイミングでの転職はいかがでしたか?

杉山:今となってはあのタイミングで転職してよかったと思っていますね。土木はそもそも経験工学といわれるほど経験しないとわからないことが多いんです。どんなに仕事ができる人であっても5年10年の経験値を持つ人には敵わないと思っているので、ここで少しでも多くの経験を積むということは大切だと思っています。

—民間と自治体で、土木職としての働き方に違いはありますか?

杉山:前職では現場で赤字を出さないようにということに気を使いつつ工事を進めていましたが、自治体では今度は発注者として、施工業者さんをよく見る、よく監督するといった立場になるため、より知識を蓄えていく必要があります。

また、地方になればなるほど、地権者や住民の方々は業者ではなく自治体に相談することが多いかなと思っていますね。そのため、思った以上に市民の方々と接する機会が多かったです。

—そもそも、自治体土木職とはどういった業務をしているのでしょうか?

杉山:現在は学校教育課に所属しているため、学校の施設整備等が主となりますが、まずは事業を進めるための設計をコンサル等とともに進めていきます。コンサルにまかせっきりではなく、実際にこちらから具体的な指示をすることもあります。

並行して、地権者や施設利用者の方々との調整も必要になります。

ある程度方向性が決まったら、積算をして発注をするといった流れですね。

土木技術職とはいっても現場作業だけをやっているわけではなく、事務的な業務や打合せをしながら仕事を進めていっています。

—意外と調整や打合せといったものが多いのですね。杉山さんはこれまでどのような工事に携わられたのですか?

杉山:下水道課にいた時にはひたすら下水道の整備をしていました。地域柄もあり、(あまり)下水道の整備が進んでいなかった地区に下水道管を各世帯まで引いていくというような工事ですね。

また、社会教育課にいた時には、ハーフパイプやスケートパークといった施設作りに携わりました。今でこそ認知度が上がり人気となったスポーツですが、当時はあまり施設の例がなく、色々と調べながら進める必要があったため苦労しました。

その後、スポーツとして人気が出てきたため、他自治体の方も結構視察に来ていただきました。

—土木技術職として働く魅力ややりがいを教えてください。

杉山:私は子どもがいるのですが、子どもに対して「これお父さんがやった現場だよ」って話せるのは良いなと思いますね。子どもに自分の目で見て仕事を理解してもらえるって魅力的ですよね。事務職だと、なかなか自分がやっている仕事内容って伝えにくいのではないでしょうか。

また、先ほどのスケートパークといった施設については、もともと地元のスケーターの子たちがPR・普及活動をしてくれて、それを受けた前市長がよし作ろうと動き出したものなんです。

土木技術職として、そういう頑張っている子たちの思いにこたえられたのは、とてもうれしいですよね。

—杉山さんが思う、南魚沼市の魅力はどんなところですか?

杉山:南魚沼は360度山に囲まれているということもあり、四季をじっくりと感じられるところが魅力ではないでしょうか。

自然もあふれているため、ここで生活しているだけでなんとなく気分も晴れると思っています。

子どもがいる方であれば、それこそ屋外はどこでも遊ぶことができますし、冬になればどこにいってもスノースポーツに触れあうこともできます。

また、南魚沼といえば、お米、山菜といったおいしい食材やおいしい料理が沢山ありますね。それこそ、市内のちょっとしたラーメン屋さんなんかでも本当においしいと感じてもらえると思います。

特に南魚沼プロジェクトとして本気(まじ)丼というものをやっているのですが、これはとてもお勧めです(笑)是非足を運んで食べてみていただきたいですね。

—土木技術職としてどういった方に入ってほしいと考えますか?

杉山:実は私は南魚沼市で初めて土木職として採用されたんです。現在は4名になりましたが、これって15年で4人しか入っていないということなんです。やはりなかなか知られていないというか選んでもらえない状況なので、まずは新卒の方でも既卒の方でも入っていただきたいですね。

土木技術職で入ったからといっても、いきなり現場に行くようなことはなく、先輩とともに現場を見ることで1つ1つ学んでもらいます。

慣れてきたら自分の現場を持ったり、地権者と自分で交渉をしてみたりと、順をおってステップアップしていくので、実務経験の有無といったことは心配はしなくても良いかと思います。


—杉山さんから求職者の方に一言お願いします!

杉山:南魚沼市の土木技術職であれば、今後様々な現場を経験することができるのでやりがいをすごく感じることができます。

新卒の方だと、土木職について漠然とイメージしか持っていないかもしれないので、是非インターン等を利用して業務の内容を見てもらいたいですね。

社会人経験者であればその経験を活かして即戦力として現場を回ることも可能です。

うちの技術職はみんなしゃべるのが好きなので、きっと面白い先輩にも出会うことができますよ!(笑)

この記事は2024年6月28日にパブリックコネクトに掲載された記事です。

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