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資源とアイデアをフル活用!この町にしかない魅力を創造する〜三重県いなべ市・地元の振興を支える若手職員〜

三重県いなべ市の商工観光課職員を務める小林 真歩さんに、いなべ市ならではの観光事業や新しい試み、町の魅力についてお話を伺いました。

ー入庁までのご経歴についてお聞かせください。

小林:いなべ市出身で、市内の高校を卒業後、2019年にいなべ市役所に入庁し6年目です。もともと地元が好きで、さらに高校時代いなべ市役所政策課の職員による授業が目指し始めたきっかけでした。

いなべ市にはどういうところが足りないのか、どういう町になってほしいのか。そういった町の総合計画について、高校生の目線で考えるという内容でした。数名ずつに分かれ、いろいろと話し合いながら模造紙に付箋を貼っていくグループワークに取り組みました。

そこから、いなべ市役所に入庁したいと思うようになったんです。他の市への入庁は考えていませんでした。

ちなみに、入庁2年目には私自身が職員として高校に出向き、同じような授業もさせていただきました。

ー入庁後から現在までの業務内容や、職員構成についてお聞かせください。

小林:入庁後は、授業を担当していた企画部政策課に配属されました。3年目で商工観光課に異動したあとも、政策課で担当していた観光やふるさと納税といった事業はそのまま継続している状況です。

そのため、入庁からこれまで担当している業務は大きく変わっていません。商工観光課の職員は、全体で10名おります。

現在私がメインで携わっている事業の一つが、広域観光の推進です。岐阜県西美濃地域と三重県北伊勢地域が連携して観光推進を行う「西美濃・北伊勢観光サミット」や三重県北伊勢地域という亀山市・鈴鹿市以北の10市町が連携している「北伊勢広域観光推進協議会」で、地域振興について協議します。

ー「西美濃・北伊勢観光サミット」はどのように進められていくのでしょうか?

小林:年に1回、各市町の市長さん、町長さんが集まって会議を開催する場合もありますし、幹事会として担当課の課長さんが出席することもありますね。今年は事務局である桑名市が主体となって、愛知県名古屋市の金山駅で年3回行われる物産展の調整が行われています。

ー近隣地域と連携した取り組みを行っているんですね。政策課から継続しているふるさと納税事業についてもお聞かせください。

小林:ふるさと納税事業については、現在後任職員が主担当、私はサブとして携わっています。通常のふるさと納税はもちろん、いなべ市が全国で初めて開始した「楽器寄附ふるさと納税」も担当していました。そのはじまりは、市内の中学校での楽器不足です。

顧問の先生が私物の楽器を部員に貸し出すことでなんとか活動していた状況だったのですが、先生の異動に伴い、楽器を返却しなければなりません。そこで、平成30年に「楽器寄附ふるさと納税」がスタートしました。査定額が寄附額とみなされ、住民税や所得税が控除される仕組みです。

平成31年4月からは他の自治体の参加も募り、全国に広がっています。

ー観光やふるさと納税以外にも、小林さんが携わっている事業はあるのでしょうか?

小林:消費者啓発もメインで担当しており、消費生活相談員のサポート、補助金申請といった業務や市内の高齢者の方々を中心に消費者啓発を行っています。また、ドコモのレンタサイクル事業における観光協会との連携、いなべ市公式LINEを活用した若者向け情報発信なども担当業務です。一つの仕事をずっとやるというよりは、時期によって対応する業務が変わるイメージですね。

ー幅広い業務を兼任されているんですね。休日出勤や残業はどれくらいあるのでしょうか?

小林:平日は基本的に庁舎での作業ですが、土日は広域観光事業や、いなべ市が現在推進しているアウトドア関連のイベントにスタッフとして携わることが多いです。

9月から11月はイベントが多い時期ですので、休日出勤が多くなります。その場合は、代休を取ることで休みを確保しています。

有給は取得しやすいため適宜休暇を取れますし、普段の勤務で残業はほとんどありません。

有給は、毎年20日くらい取得しています。

ーいなべ市で推進しているというアウトドア事業について、詳しくお聞かせください。

小林:山登りをされる方々の中では、いなべ市の藤原岳、竜ヶ岳は有名スポットです。また、青川峡キャンピングパークというキャンプ場も元々人気でした。

そんないなべ市の自然資源を生かすという趣旨のもと、「アウトドアシティ」というテーマを掲げ、キャンプ場の増設やSNSなどを使用したPR、SDGsに関連した子ども向け自然体験の運営に取り組んでいます。

現在、アウトドア関連の観光客として一番多いのは名古屋の方ですね。市内にインターができたので、愛知県からのアクセスが良好になったことが背景にあると思います。また、トンネルを挟んですぐ隣の滋賀県東近江市をはじめ、関西圏の方々も多いです。

ー最も大変だと感じた業務はどんなことですか?

小林:勉強になったと思うのは、長い期間にわたり携わったふるさと納税の業務ですね。「さとふる」をはじめとするふるさと納税サイトにおいて、いなべ市の内容の充実を図ったり、商工会の方とともに返礼品の事業者さんの開拓にも取り組みました。

ふるさと納税のサイトを運営する事業者さんと契約を結ぶ際も大変でしたね。締結だけならハンコを押すだけですが、その後は市役所ならではの法務関係の作業が発生します。「この会社から寄附金が入ります」という告示について法務系の課と調整したり、条例も考慮したりと苦労しました。

ーでは、これは面白かった、やりがいがあるという業務はどんなことでしょうか。

小林:やはり、広域観光事業としてイベントを開催し、いなべ市の良いところを知ってもらえることですね。たとえば、ふるさと納税の寄附者向けイベントとして、1泊2日の旅程でいなべ市にお招きし、町の魅力を堪能していただく「ふるさとファンミーティング」を開催しています。

その中で、いなべ市を全然知らない状況で応募してくださった方々と接する機会もあるんです。「いなべ市って良いところやね」「もうちょっとこういうところが良くなったらいいね」といった生の声を聴くことができる。そんなコミュニケーションがとても楽しいですね。

ー職員になったからこそ知ったいなべ市の魅力についてお聞かせください。

小林:いなべ市は好きですが、いなべ市が誇れるもの、すごいところについてはぴんと来ていなかったんです。職員として働き始めて、「楽器寄附ふるさと納税」を初めて実施し次世代に受け継がれる仕組みをつくったところ、自然資源を生かすためにアウトドア事業に力をいれているところなど、いなべ市にしかない良いところを見つけられるようになりました。

また、いなべ市は本当に自然が豊か。雄大な山々が身近にあり、水が美味しいところは、いなべ市の誇る魅力です。生活していく上でも大変良い環境ですね。

ー最後に、職場の雰囲気についてお聞かせください。

小林:わからないことが聞きづらいような雰囲気は全くなく、人間関係も非常に和やかな職場です。そのうえ有給も取りやすいので、友達には「めっちゃホワイトやね」と言われます(笑)。変に気を遣う必要のない、風通しの良い環境をつくってもらっていると感じます。

ー本日はありがとうございました。

この記事は2024年6月20日にパブリックコネクトに掲載された記事です。

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