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看護師からのキャリアチェンジ!市民の誕生から生活までを見守る保健師〜大阪府泉南市・行政保健師としての務め〜

看護師から保健師に転身し、現在は大阪府泉南市の保険年金課に勤める横谷 奈穂(よこたに なお)さんに、保健師としての業務内容や母子保健への想いを伺いました。

—まず、これまでの経歴を簡単にご紹介お願いします。

横谷:看護学校を卒業したあとは看護師として病院に勤務し、その後、滋賀県の大学に編入して保健師資格を取りました。大学の先生に紹介してもらった滋賀県内の町役場で保健師として働いたあと、地元近くの泉南市役所に入庁しました。

保健師にキャリアチェンジしたきっかけは、看護師の働き方に対する不安です。看護学校時代は実習が大変でしたし、実際に看護師として働いてみて、命に関わる仕事に対する恐怖感や、体力的にしんどい夜勤をずっと続けられるかどうかという不安を抱えていました。

—最初の配属先となった保健センターでの業務や職員構成についてお聞かせください。

横谷:主に母子保健を担当していました。母子手帳の発行や乳幼児健診、助産師と連携しながら行う担当地区の家庭訪問や、妊婦教室、お子さまの発達相談といった対応を行います。その他、予防接種の相談や大人のがん健診の対応等も行います。

職員構成は、保健師が約10名、事務の方も入れると15名ほどです。基本的には母子グループ、成人グループなどと分担するのですが、状況や人員のバランスに応じて兼務もありました。

看護師、保健師としての経験がある状態での入庁でしたが、通例通りの新人研修や保健師研修は受けました。また、プリセプターの方が指導者としてついてくださり、相談事はもちろん、家庭訪問にも同行していただきましたね。

—次に、現在勤められている保険年金課での業務についてお聞かせください。

横谷:国民健康保険に加入されている40歳から74歳までの方の特定健診や保健指導、健康づくりに関する業務がメインです。個別健診は医療機関に委託していますが、集団健診は年に約10回、1日100人ほど実施します。

現在のチームは管理栄養士2名、保健師1名、事務の方1名という構成で、保健師である私は予算や委託契約といった事業運営に多く携わっています。

—有給休暇や残業など、現在の業務の労働環境について教えてください。

横谷:先輩職員を筆頭に、みんなしっかりと有給休暇をとっていますね。なので、新人でも有給休暇をとりやすかったです。基本的には定時で帰りますが、時期によっては多少の残業も発生します。かといって、他の職員が残業しているから自分も、ということはありません。

また、日曜日に健診や、健康イベントが開催されるときは、休日出勤もありますね。こちらは年に3回ほどです。

—現在の仕事にギャップを感じたことはありますか?

横谷:保健センターでは市民の方々と関わる業務も多かったのですが、現在は事務仕事の割合が非常に多いです。

いわゆる“保健師”っぽい業務ではないですし、元々契約にまつわる事務仕事も苦手でしたから、そういった部分にはギャップを感じましたね。本庁勤務になったばかりの頃はとても苦労しました。

ですが、事務のスキルは幅広い業務に生かせますので、指導してくださった先輩職員には感謝しています。

また、現在は市民の健康課題にも取り組んでおり、受診率向上のための対策をはじめ、「高血圧の方が多いので、本庁にみんなが使える血圧計を置いてみよう」「小中学生向けに喫煙リスクを伝える機会をつくってみたらどうだろう」など、管理栄養士や先輩職員と相談しながら来年度の事業計画を決めていく部分には楽しさを感じますね。

—では、以前勤めていた自治体と泉南市で、違いを感じる部分はありますか?

横谷:職員数の違いは大きいです。以前の自治体はそれぞれの役割を1名で担当していて、全ての業務をひとりで行っていました。

現在は担当業務が分散され、チーム内での相談もしやすいです。以前の自治体では考える余裕がなかった業務改善についても突き詰めやすくなりましたね。

また、普段の業務中の相談事からケースワークに関する問題まで、すぐに相談できる環境だというのはありがたいです。

最初に勤めていた病院ですと、どうしても質問する相手を選びましたし、「質問する前に自分で調べたのか?」と言われることもしょっちゅうでした(笑)。

現在の職場は皆さん良い人で、仕事だけでなくプライベートでも仲良くしており、笑顔が絶えないですね。

—保健師として働く面白みややりがいについてお聞かせください。

横谷:看護師の仕事は、病院でケガや病気の治療を手伝うことです。患者さんと関わるのは一瞬だけで、退院後どうされているのかを知ることもできません。一方で、現在は病気の予防に関する活動や退院後の生活など、市民の方々と深く関わることができます。

また、母子保健の場合、赤ちゃんから就学までの期間に関わることができるんです。

さらに、泉南市にずっと住み続けてくれれば、今度はその子が親になり、また赤ちゃんが生まれて……と長いスパンで関わり、見守りつづけることができます。保健師のそういった役割に面白みを感じますね。

—仕事や業務における、今後の展望はありますか?

横谷:現在、保険年金課での国保に加入している方の健康づくりに関する事業の予算を立てたり、計画作成をしたり、今まで経験がなかった業務を行っています。

ここで積み上げた経験やスキルをいずれ保健センターに持ち帰って、母子保健などにも生かしたいですね。また、これまで私が先輩たちに助けられてきたように、次は自分が後輩の力になれたら、と思います。

もしかすると、今後は保健センターではない部署への異動もあるかもしれません。でも、保険年金課の業務も今では面白みを発見でき、目的意識を持って取り組んでいます。どんな部署に行っても、きっとそんな発見があるのではないでしょうか。

—受験者に伝えたいことがあれば教えてください。

横谷:女性が多い職場なので、結婚・出産・育児といったライフステージにあわせて、どうしてもお休みをとらなければならないこともお互いにあると思います。けれど、現在のチームは産休・育休を取る場合でもすぐに代替職員を確保してくれたり、理解のある上司がいたりと、職員同士でフォローし合える環境です。

そんなところも、泉南市役所の大きな魅力のひとつですね。

—本日はありがとうございました。

この記事は2024年7月19日にパブリックコネクトに掲載された記事です。

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