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引く手あまたなのは能動的に働ける人材!~「まさか自分が公務員になるとは」奈良県王寺町 異色の総務課人事~

奈良県王寺町役場の総務課人事係で働く桝井 保宏さんに、王寺町の魅力や役場が求める人材について、お話を伺いました。

—これまでのご経歴を教えてください。

桝井:公務員として王寺町役場に勤務して10年になります。大学を中退してアルバイトをしていた時、奈良県庁のスポーツ振興組合スポーツ振興課で嘱託職員として1年間働き、平成25年12月に王寺町役場に入庁しました。

最初に配属されたのは教育委員会の生涯学習課社会体育係で、スポーツ関係の業務に携わり、そこから地域整備部都市計画課、総務部政策推進課と異動になり、政策推進課では総合戦略係として町の10年計画に携わりました。

令和2年度は研修派遣で、奈良県庁で税政に携わり、王寺町役場には税担当として戻るのかなと思っていましたが、人事の担当として王寺町へ戻ることになりました。令和3年から人事係で働き、今は3年目です。

—なぜ公務員になろうと思われたのですか? また、王寺町役場を選んだ理由を教えてください。

桝井:正直なところ、自分が公務員になるとは思っていませんでした。高校では周囲が医者や弁護士、起業して社長を目指すようなクラスメイトばかりで、公務員という職業を意識する機会はあまりありませんでした。

実は、両親ともに公務員ではあるのですが、それでも「公務員になる」という選択肢は、学生時代の私の中にはありませんでした。

公務員という職業を意識するきっかけになったのは、ずっとプレーしてきたバドミントンです。「バドミントンが好きなのだから、スポーツ関連の仕事をしてはどうか」と、奈良県庁スポーツ振興課の嘱託職員の求人が出ていたのを母が教えてくれまして。

それで選考を受けてみたところ、ご縁があって働かせてもらうことになりました。公務員への道は偶然に開かれたという感じです。その頃、地元ではないですが王寺町に住んでいました。

その時期に王寺町役場の募集があり、内定をいただけたので「これは王寺町で働くしかないぞ」と決めました。偶然が重なったのでしょうか。

—現在所属されている人事係の体制や仕事内容について教えてください。

桝井:人事係の正規職員は、係長と私、そして去年10月に入庁した新入職員の3名です。このほか、会計年度任用職員さんが1名いて、合計4名で人事係の仕事をしています。

正規職員や会計年度任用職員の募集のほか、給与や社会保険の計算も人事係の担当です。王寺町役場は正規職員が176名おり、会計年度任用職員やパートタイムなどもあわせると、400名ほどが働いています。それだけの人数の給与や雇用形態を把握して、人件費の管理をするのはなかなか大変ではありますが、楽しいですね。

1年目は業務内容の把握から始まってがむしゃらに働き、2年目で労働環境を見直して改善し、そしてこの3年目からはチャレンジということで新しい人材を募集するべく動いているところです。

—王寺町役場ではどのような選考を行っているのか教えてください。

桝井:一次試験は筆記試験ではなく集団面接です。過去には筆記試験を一次試験にしていたこともありましたが、試験で高得点を出す方が面接だと王寺町とは合わない、ということも多く、、、。

そんな苦い経験から、人材採用は学力だけではみないようにしました。ですから、まずは一次試験で集団面接実施に変えました。二次試験が筆記試験です。テストの点数がいいに越したことはありませんが、ひととなりを何よりも重視しています。

—研修制度について教えてください。

桝井:まずは業務に触れてもらうのが先なので、基本的にはOJT(On the Job Training )で研修を行っています。そこで公務員としての基本的な事務処理を覚えてもらいます。メール処理に始まり、提案文書を作成したり、町づくりについての協議に必要な資料を作成したりと、業務を経験してスキルをつけていただきます。

OJTにつきっきりでいられる状況ではありませんが、新人を放っておくことはないので、その点は安心してください。しかし、教えてもらうだけでなく、自ら興味を持って学ぶ姿勢は必要です。

自分が携わる業務に付随する法律を学んだり、先輩職員にどんどん質問して知識を吸収してもらいたいですね。これは新人だけでなく、先輩職員にとっても勉強になりますから。

どのような部署でも必要とするスキルである、コミュニケーション研修や接遇研修などもあります。このほか、自分に足りないスキルを身につけたいと思ったときに役に立つ研修も随時案内していますよ。

—王寺町役場では異動する回数は多いのですか?

桝井:異動までの年数は人によって違いますね。配属された部署に適性があると判断されたら、長く所属することもあります。2~3年で異動するのが多いかなという印象です。私も入庁から2年で異動することがほとんどで、今の人事係が一番長く勤めています。

異動したらがらりと仕事内容が変わります。気分は新人と言ってもいいほどです。引き継ぎ時に業務内容は教わりますが、正直な話、1回ですべてを理解できるわけではありません。

まずは、全体像を把握するところからスタートしたらいいと思います。ひょっとしたら、異動した先の仕事はやりたい仕事じゃないかもしれません。でも、やりたくない仕事の中からやりたいものを見つけるのが大切だと思います。

仕事をする中で、面白みを見つけて、それを積み重ねていくのがいいのではないでしょうか。大げさかもしれないですが、僕も最近ようやく仕事のやりがいが出てきたなと思います。

—王寺町役場全体についても教えてください。

桝井:王寺町は7.1平方キロ程度のコンパクトな町なのですが、駅の乗降客数は多く、駅の近辺に主要施設も揃っています。マンションをはじめとする大きな建物があり、幹線道路も通っていたりと、これからどんどん町が発展する要素がある街です。

そんな王寺町が好きだという人が多く、生まれも育ちも王寺町という人が役場では多く働いています。大好きな王寺町をもっと良くしたいという思いを持って、一生懸命働かれている方が多いでしょうか。

王寺町役場で働いている正規職員は176名なので、顔と名前、所属部署まで把握できる程度の規模のコミュニティです。そのため、いい意味でも悪い意味でも、自分に対する評価は異動した先でもついて回ります。独特の緊張感があるかもしれませんね。

でも、「最近元気ないけど大丈夫?」なんて気にかけることのできる、ちょうどいい規模感だと思いますよ。

—採用担当者の立場から、王寺町役場ではどのような人材を求めているか教えてください。

桝井:あくまで採用担当レベルの話なのですが、まずは挨拶がきちんとできる人です。基本的な挨拶もできない、という点を甘やかしておくことはできません。

だって、我々の給料は住民の税金から払われていますから。税金から給料をいただいて働いている以上、きっちり仕事をすること、素直に話を聞くことは当然やる必要があります。

これから一緒に働くなら、自分に課された職責、職務について理解した上で、前向きに一生懸命働いてくれる人がいいですね。そういう人と一緒に、王寺町役場をもっとよくしていきたいと思っています。

入庁がゴールではありません。入庁してからも勉強し続ける姿勢も大切です。一生懸命働く人に対しては、惜しみなく教える環境です。公務員としてのキャリアを積みたいと思ったら、自分で勉強したり本を読むよりも、まわりの人に聞いてまわったほうが早いのではないかと思うほど、みなさんさまざまな知識や経験を持っています。

まわりの人から素直に教わることができる人なら、どの部署に異動しても大丈夫。どんどん経験して、スキルの幅を広げていけると思います。

—本日はありがとうございました。

この記事は2023年12月21日にパブリックコネクトに掲載された記事です。

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