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元介護士が役場職員に – 新たに築くキャリア、寺の住職、生活との両立とは

本多陽一さんは、結婚を機に松崎町に移住、義実家のお寺の仕事をしながら、町役場の職員として新たな一歩を踏み出しました。総務課消防防災係で、交通安全の広報活動や防災業務に携わる本多さんのご経歴や現在の仕事ややりがい、そして私生活との両立についてお聞きしました。

―経歴を教えていただけますか?

本多:2014年に桐蔭横浜大学を卒業後、都内の飲食店に就職しましたが体調を崩し退職し、その後は地元の伊東市で介護施設職員などを経験し、結婚を機に妻の地元である松崎町に移住しました。

松崎町でも、途中で義実家のお寺を継ぐために京都の仏教系の学校で学ぶこともありましたが、介護の仕事を続けておりました。そして、2023年6月に松崎町役場に会計年度任用職員として入庁し、10月からは正規職員として働いています。

―介護の仕事をされていた本多さんが、役場職員を目指されたのはどういった理由だったのですか?

本多:前述のとおり、お寺を継ぐため、両立できる環境が必要でした。しかし介護の仕事は土日も勤務があるためそれが難しく、新たな環境も探していました。

観光が強い松崎町で観光業となれば土日の稼働も多いですし、色々と探っていたときに役場で働く道を見つけ、縁があり入庁したという経緯です。

いきなり正規職員になるわけではなく、会計年度任用職員として入庁し仕事の流れを学びながら正規職員の試験も受けるのも良いかと思ったんです。試験でも実際に試験官が既に顔見知りの方だったので、緊張せずに臨めました(笑)。

―業務内容を教えてください。

本多:会計年度任用職員時代から一貫して、総務課消防防災係に所属しています。現在は交通安全系の広報活動と災害時の備蓄食料整備、防災無線業務などを担当しています。

比重が最も大きい業務としては広報活動です。春・夏・秋・年末に行われる全国交通安全運動は、準備期間として前1ヶ月くらいは対応しています。また、小学校で子どもたちに向けた講習会なども行っています。警察と連携をとることもあったり、現在は隣の西伊豆町と協力して合同で交通安全活動を行うこともあります。

― 消防防災係はどのような体制ですか?

本多:係長を含めて3名体制で、それぞれが独自で業務を担当しながら補助・サポートにも入っています。例えば、私は係長がメインの防災訓練業務のサポートは行っています。

― 会計年度任用職員時代と正規職員になってからで、仕事内容に変化はありましたか?

本多:会計年度任用職員時代は補助的な業務がメインでしたが、正規職員になってからは、メイン担当としての仕事が増えました。責任感としては全く異なりますね。

―どのように仕事を覚えていったのですか?

本多:もともとは私が入るまでは2人体制の部署であり、配属された後に仕事を分担していただいたんです。ですので、前任者は課にいる形式で、どの業務もやり方を直接教えてもらいながら進めていくことができました。

―役場職員になって、ギャップを感じたことはありますか?

本多:デスクワーク中心だと思っていたのですが、交通安全関連で警察や小学校と関わることや、外に出ることも多いのが意外でした。ただ介護で体を動かす仕事には慣れていますし、むしろ好きな方なので良かったと思っています。

他者とのコミュニケーションは前職でも積極的にとっていましたし、異業種の方々とも物怖じせず対応できているのは介護職時代の経験が活きていると思います。

もちろんデスクワークとしても大変なこともあります。例えば、なにか起案するにも許可や確認を入念に行う必要があるので、業務フローに戸惑うこともありました。

―やりがいや魅力を感じるのはどんな時ですか?

本多:町のイベントとして防災関連のブースを出展する際に、町民の方々と直接やり取りをしていますが、そこで頼りにしていただきお話するのは非常にやりがいを感じます。

いろんな場所で災害も起きていますし、現在は住民の皆さんの防災に関する意識は高いです。そのなかでコミュニケーションをとり、いろんな疑問に答えていくことで、地域に貢献できている実感を感じています。

―働き方はいかがですか?実際にお寺との両立はできていますか?

本多:日々の残業としては大体早ければ18時、もう少しいて19時過ぎに帰るようなイメージです。それと土日はしっかりと休めているので、お寺の仕事とは両立がうまくできています。

うまくはまわせているので、あとは仕事に慣れていって少しずつ残業は減らしていきたいですね。

―趣味も両立して楽しまれているとお聞きしました。

本多:はい、草野球も趣味で、今だと地元も含めると4チームに入っています。とはいえ毎週毎週ではないですしお寺の仕事とも両立しながら楽しめているような形です。

うまくはまわせているので、あとは仕事に慣れていって少しずつ残業は減らしていきたいですね。

―松崎町に来られて暮らしの面で良かった点はなんですか?

本多:近所の方とのつながりは濃いなと思います。地元でも学校の同級生とのつながりはもちろんありますが、松崎町だと同じ地域の方々とイベントやお祭りなどを通して関わっていき、縁が深くなっていくんですね。

そうやって付き合いが増えていくことは自分にとっては非常に良かったと思っています。

― 本多さん、本日は貴重なお話をありがとうございました。

この記事は2024年10月23日にパブリックコネクトに掲載された記事です。

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