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雄大な景色に魅了されて北海道中富良野町へ移住、水道技術職として活躍する職員の仕事と暮らし

民間企業から北海道中富良野町に移住し、中富良野町役場の水道技術職に転職された職員の波多野さんにお話を伺いました。

ーこれまでの経歴を簡単に教えてください。

波多野:地元である北海道室蘭市の工業系の大学を卒業後、水道・下水道関係の民間会社に就職し、13年間勤務しました。その会社は各自治体の水道や下水道施設の管理を請け負う会社でありまして、3回の転勤を経験しながら様々な施設を管理してきました。

そこでの経験を活かせる水道技術職が中富良野町役場で募集されていることを知り、応募をし、平成29年度に入庁をしました。

ー中富良野町を選ばれたのには、理由があったのでしょうか。

波多野:以前に何度か訪れたことがあって、中富良野町の自然豊かで雄大な景色に魅了されたんです。

自治体の水道技術職の募集自体は多くないのですが、中富良野町役場でタイミング良く募集されていたので「ここに住むために、応募しよう」と思いました。公務員としての仕事も経験してみたいという気持ちもありましたし、業務内容は多少異なったとしても前職での経験が生かせると思い、挑戦する気持ちが固まりました。

また、民間会社に勤めていた時に各自治体から仕事を請け負い、職員の方々と常にやり取りをしていたおかげで、公務員の雰囲気や働き方についての心配はしていませんでした。

ー現在のお仕事内容について教えてください。

波多野:中富良野町では水道施設を役場直営で、下水道施設に関しては民間業者に委託をして管理しており、私は水道施設の管理を担当しています。

役場庁舎内には施設の監視装置があり、各施設の水道に関する、水量などの情報を把握しています。そのデータから施設の水の状況や異常の有無、問題がある際にはどのような対応が必要かといったことを読み取ることができます。ここは前職の経験を活かせている一例です。

また、民間企業では工事の設計や発注を受ける側だったのが、自治体として発注する側となったため、立場と考え方が変わりました。現場で何が必要かを判断できたとしても、他部署や他組織との調整についても配慮しなければなりません。

入庁前に公務員として働くことに対して心配していなかったとはいえ、はじめの頃は苦労をしました。わからないことや学ぶべきことがたくさんあったので、直属の先輩職員だけではなく、他部署の職員に尋ねていろいろと教えてもらいました。

また、私の担当している業務に関しまして、施設管理の他には各家庭の水道料金の算定と徴収、水道管の破裂などにより漏水や断水などの問題が発生した際の対応も業務に含まれます。事務については、水道会計、下水道会計の運営のため議会や予算対応の時期が繁忙期です。

ー 現在はどのような体制になっているのでしょうか。

波多野:建設水道課上下水道係では、職員3名と会計年度任用職員1名の合計4名が在籍しています。職員は一般事務1名、土木技師1名、水道技術者の私1名の構成です。土木技師も所属している理由は、下水道の設置の際に土木工事の知識が必要となるためです。

勤務時間に関して、基本的には8時30分から17時15分までですが、突発的なトラブルが発生した場合はその対応に係る残業もあります。水道は住民のライフラインでありますので、早期に解決するために夜遅くまでや夜通し対応することもあります。

ーお仕事のやりがいについて教えてください。

波多野:公務員になってからは業務の幅が広がり、町民の方と直接お話ししたり、他部署や他組織の方など多くの方々に関わることから、より責任を感じるようになりました。

例えば水道に不具合が発生し、その周辺で水道水が出なかったり、弱くなったりと不便な状態になり、その対応をする際に住民の方から「今回のことで水のありがたみがよくわかりました、対応ご苦労様です」と、感謝の言葉をいただくことがあります。

このようなことは前職ではありませんでしたので、直接住民の方々とやり取りをすることで役に立っている実感が沸きますし、やりがいを感じます。もちろん間違ったことをすると厳しい意見をいただくこともありますので、強い責任感をもってやらなければと感じます。

ー 生活面でのお話しもお伺いします。実際に暮らしてみた上での中富良野町に対しての印象を教えてください。

波多野:好きなところは、やはり中富良野町の自然です。

ファーム富田などの有名な観光地があり、春先には花が色づいてとても綺麗で毎年見る度に「ここに住んでいてよかった」と思います。秋には金色の草原が風でなびいているのを見ると、自然の壮大さや素晴らしさを感じますね。

休みの日に景色を見に行くこともありますし、水道施設の点検で山道を通ったときにも見ることができるので、私にとってはご褒美のような感じです。

生活面では、私は特に不便は感じません。町内にホームセンターもありますし、コンビニも3つもあるんだと思えるくらいです。というのも前職の勤務先では、最寄りの駅まで車で1時間かかったり、コンビニへ行くのに車で数十分かかるような場所に住んでいたので(笑)、それに比べるとむしろ快適に過ごせています。

いろいろなお店もありまして、職場では町内の飲食店に出前を頼むこともあります。私がよくお世話になっている古民家を活用したお店も近所にありますね。メニューにはない鶏丼を提供して頂いたりと、対応が柔軟ですごく良くしてもらっています(笑)。

現在不自由なく暮らせているので、とても満足しています。

ー今後、どのような水道技術者に入庁して頂きたいですか?

波多野:明るくて事務仕事を苦にしない方が良いですね。さらに、水道技術者としての実務経験がある方だとありがたいです。

実務経験があると、現場で各工事業者の方と円滑にコミュニケーションが取れますし、専門用語が出てきてもすぐに理解できるので、ある程度知識をお持ちだと業者の方々も助かると思います。

新しく入庁して頂いた方には、私と現場・業務を分担して受け持っていただき、夜間や休日に一方が管外へ出ている際には、もう一方が緊急時のために管内に待機するなど、分担や調整を適宜行って業務に当たる体制を組む予定です。

ー現在民間企業で水道技術者として働かれている方が、中富良野町で就職するメリットは何でしょうか?

波多野:民間企業で水道技術者として勤めていると、転勤が度々あります。転勤がある度に家族も一緒に転勤・転校しなければならない点が大変だという話は、周りの方からよく聞いてましたし、私もそうだと思っています。

公務員として勤める場合には、一つの土地で安定して生活ができるので、そこは大きなメリットだと思います。また、ご家族に何かあったときには周りと協力しながら業務を割り振るようにしているので、そこはご安心頂ければと思います。

もう一つは、収入面です。会社毎に異なるので一概にはいえないのですが、私は転職して収入が以前より上がりました。転職を考えられる際には、そこも比較して検討いただきたいですね。

ー最後に、これから中富良野町役場で水道技術者として働きたいと考えられている方へ、メッセージをお願いします。

波多野:中富良野町の取り組みとして、補助などを活用してデジタル化の取り組みを進めています。水道関係では「スマートメーター」という検針ツールを導入予定です。

現在は、検針員さんが町内全戸を訪問し、水道使用量を調べて数値を手持ちの機器に毎回手入力し、検針票を皆さんのお家にお配りしているのですが、スマートメーターを使うことでデータが携帯電話会社の通信を使用して自動的に役場へ集計され、料金も計算されます。

検針員が現地に赴いて確認する必要がなくなるうえ、現状では2ヶ月に一度目視で判断しているデータ中の問題点も随時スマートメーターが検知してくれるので、大きな業務の効率化につながると期待しています。本格的な運用については、2024年2月以降の予定です。

スマートメーターをはじめ、各職員がタブレットや新しいツールを活用するなど、業務の効率化を進めていくことでより働きやすい環境になっていくと思います。美しい自然に囲まれて、暮らしやすい中富良野町で是非一緒に働きたいという方、お待ちしております。

この記事は2023年12月19日にパブリックコネクトに掲載された記事です。

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