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充実のワークライフバランスと地図に残る仕事〜自分が設計した道路でみんなが便利に!~

新卒で奈良県橿原市に入庁し、道路河川課で道路の拡幅や新設事業を担当している枡本雄介(ますもとゆうすけ)さんに業務内容や仕事のやりがいなどについて伺いました。

—まず、これまでの経歴についてご紹介ください。

枡本:平成26年度に⼟⽊技術職として奈良県橿原市に⼊庁しました。入庁から現在に至るまで異動はなく、道路や河川の整備を担当している道路河川課に10年間在籍しています。

最初の2年間は河川や水路を整備する河川係を担当し、3年目以降は道路の新設や整備を行う道路係に従事しています。

—学生のころから公務員になろうと思って就職活動を行っていたのですか。

枡本:就職活動の当初から公務員になりたいと思っていました。同級生の多くが志望していたゼネコン業界は、全国転勤があることが自分にとってはネックになっていたので、同じ場所で長く働くことのできる地方公務員を選択しました。

—技術職として就職することとしたきっかけはありますか。

枡本:自分で作った道路が地図に残ることに魅力を感じていたためです。

—橿原市を選択した理由を教えてください。

枡本:出身は奈良県の別の町でした。ただ、高校は橿原市にありましたし、学生時代に非常に親しんだ場所でしたので、その親しんだ場所でまちづくりをしたいと思いました。

—さらに大きな地域や県などは選択肢に入らなかったのですか。

枡本:橿原市であれば、規模的に全域をカバーすることができる一方で、より規模が大きくなると全域をカバーすることは難しいと思いました。まち全体をみたいという思いが根底にあったのです。

—担当されている道路新設とはどのようなことを行うのですか。

枡本:橿原市で計画している道路がいくつかあるのですが、その計画・用地の交渉・設計・工事・監督などを行っています。具体的には、工事を発注するための測量や設計を行い、入札にかけて業者を決めて、その後、工事の監督を行っていくようなイメージです。

—設計自体はご自身で担当されているのですか。

枡本:規模の大きい計画については、コンサル業者とともに図面を作成し、それをもとに細かい部分を調整しています。

—道路の新設と修繕の割合を教えてください。

枡本:市としては修繕の割合が多いですが、道路河川課では新設を担当しています。人口が多いまちなので、新しい道路を開通させることによって、既存の渋滞を解消することや安全を確保することを優先しています。

大枠の都市計画はあるのですが、こっちの工事を優先しようとか、これは現実的でないから取りやめよう、といった優先順位付けを行っています。

—課の体制を教えてください。

枡本:課には9人の職員が在籍していて、そのうち技術職は7人です。

—仕事の割り振りはどのように行っていますか。

枡本:管理職が一方的に決めるのではなく、各担当の繁忙状況や希望度合いを踏まえて、自分たちで話し合って決めています。地図に残るような仕事については、自分から「これをやりたいです」と積極的に伝えるようにしています。

1つの工事について、係長と自分の2人が担当になって、そこに後輩がサブとして入るようなイメージです。ただ、仕事を進めるうえでは、課長や副部長、先輩や後輩など周囲の人の知見を活用するようにしています。

時として、「あそこの工事はこうしたほうがいい」など、課の全職員が参加するような白熱した議論になるときもあります。課長や副部長を含めて、技術職員同士は顔を見知ったメンバーですので、意見は非常に言いやすい環境にあります。

—やりがいを感じるのはどのようなときですか。

枡本:自分が担当した道路を地図で見たときや実際に車で走った時に達成感を感じることができます。地図を見ているときは自然と笑みがこぼれてきますね。

—仕事の難易度はいかがでしょうか。難しいイメージがあります。

枡本:なかには難しい工事もありますが、技術職である職員に求められていることは、設計通りになっていることを確認することや地元の方に迷惑かけないようにきちんと調整することです。

そういう意味では、当たり前のことを当たり前に行うことが重要ですので、高度な知識や技術は特に不要だと思います。むしろ、コミュニケーション能力や誠実さの方が大事だと思います。

—これまで一度も異動がないということですが、技術職はどのような課に配属されているのですか。

枡本:全体で70人ほどの土木技術職がいるのですが、主に、水道・下水道・公園管理・道路河川・建設管理の5つのいずれかの課に所属しています。少数ながら、都市計画や区画整理などを担当する課に配属されることもあります。

—課には後輩も在籍していると思いますが、先輩として心掛けていることはありますか。

枡本:今年度から、初めて年下の後輩ができました。土木の仕事には必ずしもひとつの正解があるわけではないので、「こうやるんだ」と一方的に教えるのではなく、一緒に考えるような指導を行っています。

後輩から相談を受けた時には、まずは「どうしたいの?」と意向を確認したうえで、そこに至るまでの道筋を例示しつつ、改めて自分の頭で考えてもらうように促しています。それを繰り返すことで、自分で考える癖がついて、自力で解決策を導き出せるようになります。

—技術職以外の事務職との接点はありますか。

枡本:常にあります。また、同期が20-30人いますので、その交流もあります。

—職場環境についてお伺いします。残業や休暇取得の状況はいかがでしょうか。

枡本:現場のスケジュール管理さえきちんとしていれば、定時に退社することもできますし、休みも自由にとることができます。ライフワークバランス的には非常に充実しています。

—業務外での交流はありますでしょうか。

枡本:子供が生まれた関係で、最近は少なくなってきましたが、課外の事務職の年の近い先輩や同期と飲みに行くことが多いです。

—最後にメッセージがあれば、お願いします。

枡本:例えばインターネット上の情報で、公務員は忙しいというような情報が出回っている場合があります。これは、公務員の仕事内容がオープンになっていないことが理由だと思います。つまり、役所側からの情報発信が不足しているのかもしれません。

実際には先に話したとおり、スケジュール調整については非常に満足して生活をできています。

また、公務員としての技術職は、自分が設計したものが形となって、便利になって皆に喜んでもらえるのはやはり魅力です。どこに何をつくるのかを決定することができるのは発注者である市役所の良さであり、そこは民間と大きく異なる点だと思います。

個々の捉え方次第だと思いますが、そういう意味でも、ちゃんと達成感を感じることのできる仕事だと思います。この考え方を理解できる方・共感できる方にぜひ来てもらいたいです。

—本日はありがとうございました。

この記事は2024年4月30日にパブリックコネクトに掲載された記事です。
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