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“ただのまち”から地域活性化!〜兵庫県加⻄市の先進的な子育て・移住&定住支援制度〜

兵庫県加西市で実践されている子育て応援制度、移住・定住制度について、総務課長補佐兼人事係長の末金さんにお話を伺いました。

—まずは、加西市で実践されている子育て支援制度についてご紹介ください。

末金さん:加西市では、子育て応援制度として令和4年度から「5つの無料化」を実施しています。詳しい内容は自治体のホームページを見ていただきたいのですが、主に子どもの保育・医療・給食に関わる費用の無料化を行っています。

※施策一覧 なんと、すべて所得制限無し!

1 保育所・認定こども園の保育料(0~5歳)の無料化
2 全保育・学校施設の給食の無料化
3 乳幼児・こどもの医療費の無料化
4 乳幼児を養育する世帯にオムツ等の無料化
5 病児病後児保育の無料化

詳細は以下
子育て応援「5つの無料化」(兵庫県加西市自治体ホームページより)
https://www.city.kasai.hyogo.jp/site/kosodate-kyoiku/

—ありがとうございます。非常に充実していて素晴らしい制度ですね!移住・定住制度についてはいかがでしょうか。

末金さん:移住・定住に関しても、加西市では独自の様々な支援制度を実施しています。詳しくは加西市の移住定住特設サイト「イーナカサイ」をご覧いただきたいのですが、新婚世帯の家賃補助や、持ち家の取得補助など、加西市独自の補助制度により、最大約230万円の補助を受けることができるようになっています。

若者世帯や子どもたちが増えることは、地域の活性化につながりますので、加西市への移住・定住を促進するため、まずは入り口として、住まいの支援制度を独自で実施しています。さらに、新婚世帯家賃補助の所得制限を撤廃するなど、令和5年度に住まいの支援制度を拡充しています。

実際、結婚して、子どもを育てるとなっても、色々費用がかかります。そういった負担を、子育て応援「5つの無料化」や住まいの支援制度で、少しでも軽減し、他のことにお金を使えるようにすることで、加西市に住んでよかったと感じてもらうとともに、若者世帯に選ばれるまちとしてプロモーションすることで、若者世帯の定着を図り、地域の活力を維持することを目的に行政として支援を実施しています。

近隣の自治体と比べても、トップクラスの制度だと自負しています。実際に職員の中にも加西市に移住している者もいますし、移住相談も年々増加傾向と聞いています。

※制度一覧 

1 結婚新生活支援制度・・・賃貸住宅の敷金・礼金や引っ越し費用を最高60万円補助
2 新婚世帯向け家賃補助制度・・・月 12,000円x12ヶ月x3年間の補助
3 若者定住促進住宅補助制度・・・住宅を新築・購入した場合に件宅取得費用の5%(上限 50万円)補助
4 【フラット35】地域連携型・・・購入当初10年間の金利を0.25%引き下げ

詳細は以下
「イーナカサイ」(兵庫県加西市自治体ホームページより)https://www.city.kasai.hyogo.jp/site/iju/

—どのような経緯でこの二つの取り組みを始めたのでしょうか?

末金さん:この取組みを始めた理由は、人口減少です。この10年間で、約4,700人の人口が減り、令和5年7月末時点では、42,073人となっています。

今後も人口は減少していくことが予想されることから、将来にわたり活力あるまちを実現することを目的に、若い世代を対象にした子育て支援策の充実や地方移住への関心が高まっているトレンドを背景にした移住・定住促進施策の取組みを実施しています。

この取組みにより、少しずつではありますが、移住者が増える効果も出始めています。

加西市では特に20~30代の人口が減っています。これにより生まれる子どもの数も減り、令和3年度は年間生まれた子どもたちが174人という、厳しい状況です。だからこそ、将来のまちのためにも、子育てを全力で応援しています。“子育て応援5つの無料化”はただの施策ではなく、子どもたちに明るい未来を与え、家族にも安心して生活してもらうための一歩から始まりました。

—加西市はふるさと納税が好調で、令和4年度の実績では約64億円と、近畿で第3位、兵庫県で第1位ですよね。

末金さん: はい。加西市は製造業と農業が盛んなまちですので、トースターなどの家電製品や、フライパンなどの調理器具に加え、家具や神戸牛などがふるさと納税の返礼品として人気があり、全国の方々から多くの寄附を受けています。

そして、全国の方々からの寄附を活用し、子育て応援「5つの無料化」などの子育て支援施策や、観光資源や歴史遺産の活用など様々な事業を実施しています。言い換えれば、全国の方々の温かい支援を受けて、加西市の子どもたちが育っていくという環境が整備されています。

あと、ふるさと納税は集めた寄附額や返礼品の内容が話題にあがりがちですが、職員の立場からすれば、全国の方々からいただいた寄附をどう活用していくかが大切なことだと考えています。加西市のホームページで利用実績を掲載しているので、ぜひご覧ください。

https://www.city.kasai.hyogo.jp/site/furusatotax/2656.html

【公式】加西市子育て応援アカウント
https://www.instagram.com/kasai_de_kasaiku/

—子育て、移住者・定住者支援の他に、今後加西市をあげて力を入れたいプロジェクトはありますか?

末金さん:加西市は、2022年度に内閣府より地方創生SDGsの達成に向け、優れたSDGsの取組を提案する地方自治体として「SDGs未来都市」の選定を受けました。

市の特徴・魅力である「ほどよい規模」を活かした人と人とのつながりや企業・団体等との連携を強化させ、SDGsの推進を通じて一緒に市の課題解決に取り組み、よりよいまちを次世代につないでいくことを目標としており、市内小学校へ学習材料を配るなど、今後は様々な取組を実施していきます。

—これから加西市に移住を考えている方や、加西市で働きたいと考えている方にメッセージをお願いします。

末金さん:加西市は大阪・神戸へ約90分、豊かな自然に加え、大型商業施設もあります。そして、全国トップクラスの子育て支援制度に加え、独自の移住支援制度も充実しています。加西市のような、利便性と自然が共存したまちは、全国でも希少だと私は思っています。

そして、加西市役所では、職員それぞれが培ってきたノウハウを活かして働いています。典型的な「役所の公務員」ではなく「どうすれば市民がより良い生活ができるのか」と考え、市民が住みやすい地域になるよう働いています。

―本日はありがとうございました。

この記事は2023年9月6日にパブリックコネクトに掲載された記事です。

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