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地域の役に立っていると実感しながら働けるのが魅力~山形県東根市建設課~

山形県東根市役所の建設課で工務係長として勤務する渡部光秀さんにお話を伺いました。

—これまでの経歴を教えてください。

渡部:工業高校で土木について学び、卒業後は国家公務員として10年間勤務していました。他にも採用試験を受けていたので選択肢はあったのですが、国家公務員の道を選んだのは、規模が大きい仕事ができるからというのが理由です。

まずは、国土交通省東北地方整備局山形河川国道事務所で4年、次の仙台河川国道事務所で4年、その次の新庄河川事務所では2年勤務しました。最初の8年は自動車専用道路をはじめとする道路を新しく作る事業がメインで、最後の2年間は砂防事業といって土砂災害を防ぐための調査や設計が主な仕事でした。

転職を意識するようになったのは、子どもが生まれたのがきっかけです。転勤や単身赴任はせずに、できる限り家族と一緒に過ごしたいという気持ちが強くなりまして。転勤がない仕事を探すようになった時に住んでいたのが、ここ東根市。それまでにいろんな土地で暮らしてきましたが、東根市は特に住みやすいと感じていたので、東根市で家族と一緒に暮らしながら働ける職場を探すことにしたんです。

国土交通省での経験が活かせる仕事はないかと考えたところ、やはり公務員として働くのがベストだという結論になりました。市役所勤務なら東根市に住み続けながら働くことも可能ですし、これまでの経験を活かせるのではないかと思い、東根市役所に転職を決めました。平成24年に東根市役所に入庁し、現在13年目です。

入庁当時、私は20代だったのですが、年齢の近い方が多かったこともあり、職場にはすぐになじむことができたと記憶しています。職場の雰囲気がよかったことも大きく影響していますね。

—課や係の体制・業務内容について教えてください。

渡部:建設課では21名の職員が働いており、管理係、建築住宅係、都市計画係、工務係の4つの係に分かれています。管理係は道路事業を行う際の土地調査や買収等を担当し、建築住宅係は建築確認申請に関する業務や、市営住宅の維持管理等を担当しています。都市計画係は都市計画に関する業務や公園の維持管理等を担当しています。

私は工務係の係長として勤務しており、係のメンバーは私を含めて6名です。工務係では市道の新設や拡幅、維持管理等に関する業務を担当しており、工事や業務委託の発注・監督等が主な仕事です。

具体的には、初めに市道の新設や拡幅工事を実施する際に必要となる設計図面等を作成するため、測量や設計の業務委託を建設コンサルタントに発注します。委託業者が決定後、業者の方と何度も打合せを行い、地元の方々や関係機関と協議を重ね、それらの結果を基に委託業者の方で設計図面等を完成させます。

設計図面等が完成後、工事を建設業者に発注します。工事業者が決定後、工事時期・内容等を地元に周知し、工事を実施します。地元への周知は、基本的には回覧で行いますが、工事の規模等によっては地元説明会を実施する場合もあります。

工事開始後は、業者の方と連絡を密に取り、工事が安全に行われているか、予定通りに進んでいるかを定期的に確認しながら工事完成を目指します。

—印象に残っている仕事はありますか?

渡部:道路を建設する際、新しく橋をかけたことが一番印象に残っています。河川を跨ぐ橋だったので、工事を行う際に河川管理者からの許可が必要なのですが、なかなか許可を得られず苦労したこともあってとても印象に残っています。市の事業では橋をかける機会があまりないので、とても良い経験になりました。

無事に完成した橋を家族みんなで歩いて渡った時、この仕事を担当できてよかったなと感じましたね。地図に残る仕事でしたし、「この橋の工事はお父さんが担当したんだよ」と話した時の子どもたちの驚いた顔も忘れられません。

—前職とのギャップを感じることはありますか?

渡部:第一に、担当する工事の規模が違います。市の工事と比較すると、国の工事のほうがやはり規模が大きいです。先ほどお話したような橋の建設であれば市の事業にもありますが、市ではトンネル工事のような大きな事業に携わることはまずありません。

次に、担当する業務の領域にも違いがあります。国の事業では工事を発注する部署と工事の監督をする部署が完全にわかれていますが、市では工事を発注したらそのまま現場監督を担当します。これについては、国で働いていたら部署が分かれていることから、異動しないと両方の業務を経験することができませんが、市なら1つの部署で一連の流れが経験できるのが利点だと思っています。

市で経験できる工事の規模は大きくはないものの、地域の方々との関わりが持てるのもいいなと思っています。「ありがとう」と感謝の言葉を直接いただけるので、自分の働きが地域の役に立っているんだなと実感が湧きますね。仕事のやりがいを感じる瞬間です。時には苦情をいただくこともありますが、そのおかげで身が引き締まり、また仕事をがんばろうと思います。

—東根市に住み、東根市役所で働いてみていかがですか?

渡部:仙台のような都会やものすごい田舎にも住んだことがある私から見ると、東根市は都会すぎず、田舎すぎず、住むのにちょうどいい街です。山形県内では比較的雪が少ない土地ですから、年を取ってからも除雪作業に苦労しないのではないかと思います。

東根市には新幹線や高速道路も通っていますし、空港もあります。交通の便がいいので、近隣の市町村はもちろん、県をまたいで通っている人もいるんですよ。

東根市役所で働く前は、市役所にはあまり若い人はいないのではないかと勝手にイメージしていたのですが、実際には若い人がたくさんいました。野球部やスキー部など、いろんな集まりがありますので、他の課の人との交流が持てる機会もあります。建設課内でも、みんなで飲みに行ったり、食事に行ったりと、仕事以外でも楽しくおつきあいしています。

また、子どもを育てるのにも、東根市はいい環境だと思います。東根市役所の隣にある「さくらんぼタントクルセンター」や「ひがしねあそびあランド」など、珍しい遊具もあって子どもが遊べる場所が多くあります。子どもが小さい時にはよく連れて行きました。

子どもが成長した今では、市民体育館を利用して部活動の自主練習の相手をしています。ちゃんと休みが取れるので、転職を決めた時に希望していたワークライフバランスもばっちりです。

ー本日はありがとうございました。

この記事は2024年6月19日にパブリックコネクトに掲載された記事です。
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