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変化に寛容なあたたかい仲間に囲まれながら、自分のライフスタイルに合わせて働く!〜長崎県平戸市立病院の看護師の働き方とは?~

平戸市民病院で看護師として働く小楠さんと柴山さんに、これまでの経歴や仕事と職場環境についてお話を伺いました。

—これまでのご経歴を教えてください。

小楠:平戸市出身で、看護学校卒業後に佐世保の病院で勤務した後、地元へ戻ってきました。平成8年に平戸市民病院の設立と同時に就職いたしました。

柴山:私も平戸市で育ちました。漁師や他の仕事をしながら、看護師免許を取得し、福岡の民間の病院に就職しました。集中治療領域で看護の知識、技術、態度を学び、地元に帰ってきました。2022年度に特定行為看護師という資格を長崎大学で取得しました。

—同じ市内の他の施設への異動はありますか。

小楠:同じ平戸市立病院である生月病院との行き来はありますね。その他の施設には配属されることはないですね。約18年前から人材交流を目的とした異動でして、私と柴山はまだ異動はしたことはないです。

—平戸市民病院の看護師の体制について教えてください。

小楠:正看護師、准看護師あわせて65名、看護補助員が11名、クラークが2名おります。一般病棟と療養病棟の2つの病棟があり、一般病棟は入院基本料の6で、10対1看護となっており、勤務は2交代制です。療養病棟が29床、介護医療院は13床あります。一般病棟の方が多く看護師が配属されています。

当院では「どこの部署に行っても学べる、動ける看護師」を目指しており、配属のローテーションは、年に1~2回あります。10年異動していない看護師もおりますが、今後積極的にローテーションをしていく動きがあります。

柴山:市民の高齢化に伴い、認知症を有する帰宅困難者の対応に追われていますので、幅広い知識が求められます。看護師がより多くの経験を積みやすいように、平戸市民病院は先進的にローテーションを進めています。

—特定行為看護師について教えてください。

柴山:看護師は研修を受けると特定の医療行為を行えるようになるんです。その特定の医療行為は23区分あり、私はその中の7区分13個の行為ができます。厚生労働省はこの資格の数を現在も増やしています。当院ではもう1人特定行為看護師がいます。

まずは担当医師と手順書を交わし、患者の病状の範囲を確認します。そこで実施が可能であれば、特定行為を実施します。ドクターのように臨床推論を展開しながら、患者さんの身体診察を行います。臨床推論能力を向上させるために、ドクターと情報を共有したり、ディスカッションなどのコミュニケーションをとっています。

特定行為看護師になってから、ドクターから共有された臨床推論を、他のスタッフへ学習会などで情報共有しているので、スタッフの知識技術の向上に繋がっていることを実感します。患者さん・ドクター・看護師の間に入って特定行為を実施するので、3方向に対して信頼関係の構築がしっかりできていると思います。

—なぜ、特定行為看護師の資格を取得されたのですか。

柴山:患者さんの苦痛の軽減のためです。当院はドクターが少ないので、治療へ繋げる時間がかかってしまっていたんです。例えば、私が動脈血採血をするだけで、治療へスムーズにつなげられて、患者さんが楽になるのが目に見えてわかっていました。

動脈血採血では、体の中の動脈血の酸素含有率を評価できたり、血液の酸・アルカリのpHの値などが迅速にわかるんです。私が介入することによって迅速に評価できて、すぐドクターに報告すれば、薬の投与や抗生剤の開始などがスムーズに行えます。タイムリーに介入ができるのが特定行為看護師の醍醐味ですね。

—特定行為看護師の資格はどのように取得したのですか。

柴山:通常の勤務をしながら、長崎大学で取得しました。Webの学習をし、テストを受け、座学をクリアし、臨地実習を受けます。症例を重ね、レポートを書く必要があり、7区分13行為の取得に1年ちょっとかかりましたね。

—平戸市民病院として特定行為看護師を増やしていくのでしょうか。

小楠:仕事と勉強の両立は難しいですし、子育てをしている方も多いので、強制ではなく、あくまで希望者に対して補助金などのサポートをしています。柴山はドクターの代行ができるので他の看護師からの信頼も厚いですし、タスクシフトという点で大いに良い影響がでていますので、ぜひ他の看護師もチャレンジしてほしいとは思います。

柴山:長崎病院へ行く際には出張として扱っていただきましたね。他の病院からは自費で来ている人もいたので、補助金のサポートはありがたかったです。

—新人教育について教えてください。

小楠:当院に新卒で入社する人は、ほぼいないです。中途採用で入ってきた新人に対しては、プリセプターがついて1年間、評価や支援を行います。あわせてeラーニングシステムでの研修もあります。

また、各部署から上級スタッフを集めた委員会である「教育部会」というものがありまして、新人だけではなく、全看護師職員のスキルアップを目指して、月1回教育や研修について話しをしています。

eラーニングシステムでは、新人だけでなく全職員の現任教育も含まれています。他にも発表会や報告会など学びを共有し合う場を設けています。

ー働き方について教えてください。

小楠:夜勤は月5~6回あります。シフトは毎月15日まで希望をききます。例えば、7月15日までに希望を全部出してもらい、7月末にかけて、シフトを作成し、下旬に8月のシフトを職員にお知らせする感じですね。

自動車で30分かけて通勤している方や、小さいお子さんがいるスタッフも多くいるので、できる限り希望に沿ったお休みを取得できるように心がけており、ほぼ100%希望に沿ったシフトになっています。あわせて、夏休みや年末年始休暇など、計画的な休暇の取得を推進しています。

看護師不足による負担を軽減するため、リハビリや栄養士、薬剤部との連携をして、業務の効率化や、時間外勤務の短縮に向けたタスクシェアを進めています。

ー職場の雰囲気について教えてください。

柴山:雰囲気はいいですね。私は勤務中、部署を固定せずに横断的に移動しながら特定行為を行っているのですが、皆さん協力的で、患者さんのためにスムーズに特定行為が実施できるように配慮いただけますね。そういったスタッフが大勢いるので、これから当院に就職される方もすぐに馴染めると思いますよ。

じつは、特定医療行為の資格をとっていても実際に特定医療行為ができている看護師は少ないんです。ドクターや同僚の協力を得られないと、特定医療行為はできないんです。そういった話を他院の看護師からきくと、平戸市民病院の環境の良さを改めて感じますね。

小楠:特定行為看護師の活躍は、患者さん、ドクター、スタッフ、にとってもいいことづくしなので、協力しない理由はないですね。新しいことや変化に対して、みんな前向きで、寛容に受け入れてくれる感じです。

—最後に、病院へ応募を検討している方にメッセージをいただきたいです。

小楠:当院にはお互いに仲間を思いやる温かい心を持ったスタッフが大勢います。誰かが病欠すれば代理で出てくれたり、コロナ禍で厳しい状況だったときにも、みんなで支え合って、励まし合いながら、患者さんや地域のために看護業務に取り組んでいました。

思いやりのある仲間と支え合うことができるので、きつい仕事があっても気持ちの切り替えができて、次の日の業務に臨めていると思っています。

働き方も様々で、正規職員だけではなく、会計年度任用職員や、時短の職員もおり、様々なライフサイクルに合わせた雇用形態ができるのも当院の魅力の一つです。

ぜひ、本日の話をきいて、私達と一緒に働いてもらえる方がいらっしゃいましたら、心よりご応募お待ちしています。

—本日はありがとうございました。

この記事は2024年8月6日にパブリックコネクトに掲載された記事です。

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