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子どもたちの笑顔が活力!~イチから手づくり、愛情こめた給食を市内の小学生に届けませんか?~

小学校の給食調理員として活躍している大庭さんに、知ってそうで知らなかった給食調理業務の中身や調理員としてのやりがいをお聞きしました!

ー大庭さんのこれまでの経歴を教えてください

大庭さん:平成24年に入庁しましたが、入庁するまでの約10年間は、民間企業で事務の仕事など、調理とは関係なく色々な仕事をしていました。

ーなぜ茅ヶ崎市の給食調理員を受験したのでしょうか?

大庭さん:小学生の頃の楽しみが体育と給食の時間だったんです(笑)給食が大好きで、よく給食調理場に遊びに行くような子どもでしたね。調理場へ遊びに行くと給食のおばちゃんがあめをくれたりしていました。その頃から「私も給食を作ってみたいな」と思っていたので、それが給食調理員になりたいと思ったきっかけかもしれないですね。社会人になってからは、別の仕事をしていましたが、偶然「明日で締め切り」という茅ヶ崎の採用試験情報を広報紙で見かけたんです。もともと料理も好きだったので、茅ヶ崎で給食調理をしたいという思いが強まり受験しました。

ー現在の業務内容を教えてください

大庭さん:一般の給食調理員は各小学校に配属されていますが、私は学務課付けとなっており、衛生管理者として各校を回っています。具体的には、急な休み等で人手が足りていない学校にヘルプに行ったり、施設の不具合や職場環境のチェックなどを行っています。

入庁してからずっと小学校に配属されていて、3年前に現在の学務課配属となったのですが、実は学務課に学校給食調理員が配置されたのがちょうど3年前で、このポジションの業務をするのは私が初めてなんです。
普段は、大体9時から16時頃までは各小学校で業務を行っています。学校での業務が終わると市役所に戻り、その日の報告書などをまとめています。

各校の給食調理場で人手が足りなかったりすると、学校での業務時間が延びてしまうこともあり、報告書を作成していると時間外になってしまうこともあります。ちょうど今の時期(11月中旬)は色々と感染症も流行しているので、給食調理員やその家族が罹患した場合など、給食調理場の人手が足りなくなり少し忙しいです(汗)

ー給食調理現場での1日の流れを教えてください

大庭さん:勤務時間は8時15分から17時00分までで、朝はミーティングをしてから、ラジオ体操をしています。重労働なので、けが防止も含め毎日必ずラジオ体操をしています。

その後、10時過ぎまでその日使用する野菜を洗います。野菜は必ず3回洗い、ほうれん草なども一枚一枚洗っているんですよ!そのあと上処理(うわしょり)といわれる場所に移動して、野菜を切ったり炒めたりする作業を行います。

学校にもよりますが、12時30分頃から給食の時間となるので、それまでに必ず作り終える必要があります。基本的には子どもたちの昼休みが、調理員も休憩時間で、12時30分から13時30分くらいで休憩を取っています。意外だと思うかもしれませんが、私たち給食調理員も給食費を払って、子どもたちと同じものを食べているんですよ。そこで感想を言い合ったり、今日はどうやって作ったのか、など話しています。

その後、食器が戻ってくるのですが、給食の残りが少ないとやはり嬉しくなりますね!午後は清掃や片づけ、工程表作成等の事務仕事をしていたらあっという間に夕方になります。

ー調理方法等は決まっているのですか?

大庭さん:栄養士の方が毎月献立を決めていて、基本的にはその献立のとおりに調理しています。ただ、野菜や調味料の量、調理方法がすべて決まっているにも関わらず、作る人によって味が少し変わるんですよ(笑)それも給食調理員の面白いところだと思っています。

ー調理工程のなかで、担当は決まっていますか?

大庭さん:野菜を切る人、ご飯を炊く人、釜で調理する人、のように工程表というものですべて決まっています。工程表は給食調理員が毎日記入し、作成しています。食中毒のこともあるので、例えば、生肉を扱う工程の人は、釜で調理する工程などには入ることはできません。食中毒を発生させないようにするために、工程をはっきり分けるようにしています。

ーどのくらいの量の給食を、何人くらいで調理しているのですか?

大庭さん:学校にもよりますが、少ないところで約300人分、多いところだと約1200人分の給食を作っています。300人規模の学校の場合は、正規の調理員3人と会計年度任用職員1人の計4人、1200人規模の学校の場合、正規職員が3人と会計年度任用職員10人の計13人で調理しています。大量調理の割には意外と少ないと感じるかもしれませんね(笑)

先程も少しお話ししましたが、急な休みなどで給食調理員の人手が足りない場合は、他の学校からヘルプに行くようなこともあります。どこも人数に余裕があるわけではないのですが、パンの日は使用するお皿が1枚少なく、洗い物も減るのでヘルプに行きやすかったりします。

ー給食調理員のやりがいや魅力を教えてください

大庭さん:子どもたちが「今日の給食おいしかった!」と言ってくれることはやはり嬉しいですね。また、保護者の方に「子どもがこの給食おいしかったと言っていたので、作り方を教えてほしい」と言っていただくこともあり、それもとても嬉しいです。給食は基本的に家でもできる調理方法なので、そういったことを聞かれたら、レシピを教えることもあります。

ー給食調理で大変だと思う事はありますか

大庭さん:調理中に虫などの異物が入った可能性がある場合、安全が確認されるまで作業をストップさせる必要があるんです。原因が見つけられない場合、作ったものを全て廃棄することもあります。

また、茅ヶ崎の小学校給食は基本的には手作りなんです。例えばコロッケを作る際は、じゃがいもを蒸して潰して、ひき肉を炒めて…と、すべて手作業で作っています。手作りということが、茅ヶ崎の小学校給食の魅力でもありますが、大変なこととも言えるかもしれないですね。あとは、重たいものを持つことも多く、体への負担はとても大きいですね。野菜を3回洗っていると話しましたが、その時もずっとかがんで作業しているので、腰への負担が大きいです。

体が動かないと仕事ができないので、体のメンテナンスは個々でやっています。おすすめのメンテナンスをお互い教え合ったりしながら、自分の体をケアしたりしています。最近だと職場内で鍼治療が流行っています。(笑)

ーお休みの日は、体のメンテナンスの他、何をされていますか

大庭さん:私は山が好きなので、以前はよくトレイルランニングをやっていました。山を走って登るスポーツですね(笑)最近はランニングではなく歩いて山に登り、写真を撮ったりしています。私以外の給食調理員の方も、ジョギングしたりといったように体を動かしている人が多いかもしれないです。

これは私だけかもしれませんが、仕事でずっと調理をしているので、家ではあまり包丁を握りたくないなと思っています(笑)

ー給食は毎日あり、大変そうなイメージですが休みは取りやすいですか?

大庭さん:学校の夏休み期間中は給食提供が無くなるので、毎年7日間取得することが可能な夏季休暇はこの期間でまとめて取得しています。この週休む人、来週休む人のように交代で休むようなイメージですね。交代で休まなくても、給食の提供が無いと特にやることがないのではと思われるかもしれませんが、学校の夏休み期間は調理場の掃除や衛生研修を受けたりしているんですよ。年休も基本的には夏休みや秋休みなど、学校の休み期間中に取得しています。人数が限られているので、給食提供のある日はなかなか思うように休めないのかもしれませんが、最近は少しずつ取りやすい傾向になってきているんじゃないかと思います。

ー育児関係の休みについてはいかがですか?

大庭さん:産休や育休についても、ありがたいことに周りの理解を得やすく、とても取りやすい環境です。育児と仕事の両立をしている調理員も大勢いますよ。

ーワークライフバランスについてはいかがですか?

私としてはとても充実しています。土日は完全に休みで、夏季休暇もきっちりまとめて取得できるので、家庭やプライベートとのバランスは取りやすいです。規則正しく働けていると思いますね。また、残業に関しても基本的にありません。肉体労働なので、衛生管理者の私の立場からしても、残業はしてもらいたくないと思っています。

ー給食調理場内の雰囲気はいかがですか

大庭さん:給食は決められた時間に必ず出す必要があり、これができないと子どもたちに迷惑がかかってしまうため、チームワークがとても重要です。時間内に効率よく進められるよう、どこの学校もチームワークよく日々業務を行っています。

市内に19校あり、各学校に3名ずつ配属されるため、他の学校の給食調理員とは、なかなか顔を合わせる機会がありませんが、同期同士で休日にご飯に行くなどはあります。人数の少ない職場なので、市役所内のような大きな職場とはまた雰囲気がすこし違うかもしれませんね。

ー新人が現場に出るまでの流れを教えてください

大庭さん:現場には必ず経験者がいるので、工程表の書き方や出汁のとり方は経験者から教えてもらえます。また、量が多いときなどの火にかけるタイミングといった、臨機応変に対応しなければいけない時の知識など、細かいこともしっかり教えるようにしています。すぐにというわけではありませんが、徐々に業務に慣れていき一人前になることができますよ。

また、調理中に分からないことがあっても、誰かしら周りにいるので、聞きやすい環境だと思います。前日には調理工程について軽く打ち合わせもしているので、心配なところはそこで確認できるようになっています。もし調理中に作業が遅れているところがあれば、ベテラン調理員がフォローに入ってくれることもあります。

ーどういう経歴の方が多いですか?

大庭さん:調理師の資格を持っている人、栄養士の免許を持っている人など、人によってそれぞれです。調理師の資格が無くても、入庁し働きながら調理師の免許を取得するという人もいます。野菜を切るスピードなどは求められるので、全く料理をしたことない人だと厳しいと感じるかもしれませんが、家庭での料理経験しかなかったという人も、もちろん多くいます。

ー幼い頃見ていた給食調理員と実際の調理員でギャップはありましたか?

大庭さん:給食調理場に来て、手を振ってくれる子どももいるので、今の自分は昔、自分が憧れていた給食調理員と同じイメージの給食調理員になれているのではないかとは思っています。

その一方で、綺麗な仕事だけではなく、子どもたちが残した残飯の処理をする必要もあります。最初の方は大量の残飯を扱うのには正直抵抗がありました。また、調理場は綺麗な状態で次の日を迎える必要があるため、毎日の下水掃除も私たち調理員が行っています。こういったところは、入庁当時少々ギャップに感じていました。

ー実際に茅ヶ崎市で給食調理員として働いてみていかがですか?

茅ヶ崎の小学校給食は子どもにおいしいものを食べさせたいという思いがあり、すべて手作りで提供しているので、子どものためにしっかり考えて、おいしい給食を出せていると思うと、茅ヶ崎で働けていてとても楽しいです。

ー今後こうしていきたいなど考えていることや感じていることはありますか

大庭さん:市民の方にもっと学校給食の事を知っていただきたいですね。そのためにも、未就学児に対する給食体験などをもっとしてあげられたらと思っています。

また、現在では、施設管理の関係で災害時に給食調理場を使用できないこととなっているのですが、市内で1000人規模の安全な料理を提供できるのは私たち学校給食調理員しかいないと思っています。災害時に安全かつあたたかい料理を提供する。こういった面でも、今後給食調理員はもっと活躍できるのかなと思っています。

ー受験を考えている人にぜひ一言お願いします!

大庭さん:チームワークがとても重要なので、コミュニケーションが取れて、周りが見えている人にぜひ来ていただきたいです!私個人が感じているだけかもしれませんが、団体スポーツを経験していた人などは給食調理員に向いているような気がしています(笑)足腰が強いということも重要なので。

そして何より、給食調理員は、明るいこと、厳しいことを言われてもすぐに折れないこと、が大事だと思います。

茅ヶ崎の子どもたちのために、子どもが喜ぶ給食を一緒に作りましょう!!

この記事は2023年12月6日にパブリックコネクトに掲載された記事です。
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