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転職しても「地域貢献」の思いは変わらず~子育ても、やりたいことも両立する山鹿市職員のお話~

山鹿市で生まれ育ち、地元に貢献をしたいという思いをずっと抱いている船津さん。出産、子育てを機により仕事と家庭を両立できる環境を求め山鹿市役所に転職したとのこと。

そんな船津さんに、転職への思いや、転職後の生活の変化についてお聞きしました。

—まずは簡単に自己紹介をお願いします。

船津:ずっと地元山鹿市で育って、大学も自宅から熊本市内の大学に通っていました。大学を卒業後、地元の金融機関に15年勤め、昨年の4月から山鹿市役所に転職しました。

ー最初の就職活動では、公務員は考えなかったのですか?

船津:生まれ育った地域に貢献したいという思いで就職活動をしていました。そのため、地元の自治体も考えましたが、公務員試験への準備不足だったということもあり、ならばお金を通じて地域に貢献したいと思い金融機関を志望しました。地元に貢献したいという思いは変わらずもっていたので、地域密着型の金融機関を選びました。

ー地域の為に働く、素敵な理由ですね。前職ではどのような業務をしていたのですか?

船津:今では性別による業務区別は廃止されているのですが、私が入社した当時は昔ながらの考え方が残っており、男性は総合職として法人営業、女性は窓口で契約や個人ローンの対応というような業務割り振りとなっていたため、私は窓口業務が主でした。窓口業務であっても数値目標があり、プレッシャーを感じていましたが、人間関係にはとても恵まれていたため、楽しく働くことができていました。

ーそこから転職に至ったのには何かきっかけがあったのですか?

船津:働いている間に3人の子どもに恵まれ、子育てをしながら働いていました。私の勤めていた金融機関は福利厚生や地元への貢献という面ではとても恵まれていたので、育休は3人とも取得できましたし、両親のサポートもあって子育てもなんとかやってこれました。

ただ、会社の経営方針による人員配置の変化で、子どもが急に病気になった時に「休みます」と言い出しにくい雰囲気になってきていました。この状況が続くことへの不安はありましたが、小さな会社や他職種に転職するよりはこのまま残った方がいいかもしれないと、なかなか転職に踏み出すことができず悩んでいましたね。

そんな時、たまたま広報誌で山鹿市の職員募集を見つけたんです。自分でも受験できる年齢要件だったため、「これだ!!」と思いすぐに応募しました。

ー働きながら、且つ子育てしながらの転職活動は大変だったのではないでしょうか?

船津:試験まで1ヶ月くらいはあったのですが、実はその頃、職場でも受けなければならない試験を控えていたんです。そのため、本格的に勉強を始めたのは職場の試験を終えてからでした。仕事の昼休みや、夜家事を終えてからファミレスに行き勉強したり、休みの日も1人外で勉強させてもらうなど、とにかく勉強漬けの毎日でしたね。

ー転職にあたり、不安に感じていたことはありますか?

船津:市役所の組織について正直よく分かっておらず、配属先についてもどういった業務をやっているのかという知識がほとんどなかったため、一体入庁後は何をするのだろうというのが不安でしたね(笑)

また、同期は高卒や大卒枠の人たちも合わせて数名いたのですが、中途採用は私を含めて2人だけでした。同期の年齢はほぼ20代で、高卒の子に至っては18歳です。私とは20歳近く離れていたので、最初はなかなか仲良くなれないかなと思っていました。ただ、みんなの方から話しかけてくれて、話してみるとすごく楽しかったんです。私にとってはとても新鮮な経験でしたね。

今ではむしろすごく仲良くなって、プライベートでご飯に行くほどです!

ー現在はどのような業務を担当しているのでしょうか?

船津:現在勤務している子ども課では、児童扶養手当の担当をしています。ひとり親家庭が受け取れる手当です。配属された当初は、ひとり親家庭がお金を受け取れる制度があることくらいは知っていましたが、制度の詳しいことはわかっておらず、まずは覚えるところから始まりました。

窓口では、児童扶養手当の対応以外にもさまざまな相談を受けることがあるのですが、前職での窓口経験や接客スキルは活かすことができていると思います。

窓口経験があまりない職員だと、業務の話のみで、ちょっと堅苦しい感じになりがちなのですが、私はまず雑談から業務の話に持っていくように心がけています。

ー日々業務をするなかで思うことはありますか?

船津:ひとり親家庭に手当を給付するということは、何かしらの事情を抱えていらっしゃるというケースが多いのですが、私自身も子どもがいるので、その気持ちに寄り添いやすい部分はあると思います。

毎年、児童扶養手当の手続きの際には、いろいろとお話を伺うのですが、中には誰かに話を聴いてほしいという方もいらっしゃいます。そんな時、私自身の経験も踏まえて共感できることがあるので、「気が楽になった」と言ってもらえると本当に嬉しいですね。

単にお金を給付するだけでなく、寄り添うことも私の大切な仕事だと思っています。子育ての経験を活かして、少しでもお役に立てたらという思いで対応するようにしています。

ー実際に市役所で働いてみて、イメージと違っていたことなどはありましたか?

船津:福利厚生は期待していた以上に充実していて、休みもとても取りやすいです。人手不足は多少感じますが、自分で仕事の調整をすれば、自分のペースで休みを取ることだってできます。

また、役所で働く人はお堅いといいますか、「公務員」という言葉だけでどこか民間とは違うのかなというイメージを持っていましたが、実際に働いてみると、皆さん本当に普通の方というか、とてもいい人ばかりで驚きましたね(笑)

ー元々やりたいことでもあった「地元貢献」は、現在できていますか?

船津:手当を給付するという仕事は人々の生活にも直結するので、山鹿に住んでいる方々に寄り添った仕事ができていると実感しています。前職もお金で人を支援する仕事でしたが、残念ながら営利を求める必要があるので、誰にでも平等にお金を貸すということはできませんでした。

市役所は、本当に必要な人に平等にサービスを提供できるので、その点はとても良いと思っています。

ー転職して、子育て環境は変わりましたか?

船津:そこは本当に大きく変わりましたね。子どもが病気になった際、以前の職場ではなんとかして両親に預けなければという話をしていました。もちろん自分が休んで看病することもありましたが、休むたびに仕事を休むことへの罪悪感がありました。

今の職場では、子どもが病気の時は、安心して休むことができます。それどころか、子どもの学校行事にも参加できています。周りの職員も行事などで休みを取る人が多いので、私も変に気を使うことなく休みをいただくことができています。女性だけでなく、男性職員も子どもの行事や看護などで休んでいるので、本当に誰もが仕事と家庭を両立できる職場環境だなと感じています。

—本日はありがとうございました。

この記事は2024年7月8日にパブリックコネクトに掲載された記事です。

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