「町民ファースト」の仕事で、地域に貢献。元営業マン、松崎町役場職員のやりがい
松崎町役場に勤務する相田浩平さんは、民間企業での経験を経て、結婚を機に公務員に転職されました。今回は、相田さんに転職の理由、仕事内容、やりがい、そして松崎町での暮らしについて伺いました。
―相田さんの経歴についてお聞かせください。
相田:松崎町役場へは転職で入庁しています。新卒時は静岡市の広告代理店に就職し、営業職を2年、その後、人材派遣会社でも2年経験しました。2022年に松崎町役場に入庁し、現在3年目となります。
消防士を目指したこともあったのですが、就活時期は全く公務員は意識していませんでした。
―ではそこから公務員を志望したきっかけは何でしょうか?
相田:結婚を機に、キャリアについて考え直したのがきっかけです。より安定感も求め、公務員を受けることを決めて、半年ほど公務員試験対策の講座を受講した後に、松崎町役場へ応募し、入庁いたしました。
松崎町自体は地縁はなかったのですが、妻の出身地でもあり移住し、入庁を決めました。
―これまでの業務内容についてお聞かせください。
相田:実はレアケースなのですが、3年間で毎年異動をしています。
1年目は産業建設課に配属され、道路、河川の占用許可や事務対応など道路、河川の修繕業務に関する民間企業とのやり取りを中心とした業務を担当しました。占用許可とは畑作業のための歩き道として川へ桟橋をかけたり、道路上に立て看板をたてたりといった道路や河川上に工作物を設置することに対して審査し許可を出すことです。
2年目は健康福祉課で、後期高齢者医療保険に関する業務全般と国民健康保険の補助金関係の担当をしていました。
現在の3年目は、窓口税務課に所属し、保険料や税金における徴収業務全般を担当しています。
―3年間で3つの課を経験されたのはなにか理由があったのですか?
相田:特別な理由はないかと思います。しかし、自分自身としては入庁当初、まずは役場の基本である事務の業務全般を学びたいという思いもあり、事務方の仕事を志望はしておりました。このためそういった希望は人事に対して話をしており、意向を汲んでいただいた面もあるかもしれません。
とはいえ、すべての課でそれぞれ全く違う経験をすることで学びも多くありました。
―どのようなものですか?
相田:1年目の産業建設課はどんどん現場、外へ行く就業体制だったため、先輩に着いていき、自らも率先して動いて、わからないことは聞くことで学んでいくスタイルでした。
また、道路、河川の修繕業務はかなり細かい要望も多く、町民とのコミュニケーションは長くなりがちです。そこでいかに相手の意図を汲み取るか、またフレンドリーな接し方についても学ぶことができました。
対して、健康福祉課や税務課は庁内で席も近く事務作業に長い時間が割けるため、丁寧に1つ1つ業務を教えていただけました。すでに異動されている、自分の担当業務の前任者も質問をしにいくと色々と教えていただけましたね。
―職場の雰囲気もそれぞれ違うんですか?
相田:違うとは思います。ただ、どの部署もコミュニケーションはよくとっていますし雰囲気は良いです。仕事以外での会話もありますし話しやすい環境でした。
―働いている中で民間企業との違いも感じますか?
相田:仕事をするうえで正確性が強く求められているとは感じています。1つの書類をとっても確認や承認のフローは民間企業より多いです。そこには、仕事の目的が営利ではなく、町民ファーストであるという考え方も影響していると思います。
民間企業だと仕事をするうえで「この顧客の業務のほうが売上が高いな」といった優先順位が発生しますが、自治体だと全員に喜んでもらえるように対応していく必要があります。だからこそ、1つ1つの業務に対して間違いはないよう丁寧に取り組まなければいけないと思います。
―仕事の面白さややりがいについてお聞かせください。
相田:入庁前は営業経験もありましたので、町民の方々とのコミュニケーションやそこで相談にのって対応する仕事が向いていると思っていましたが、現在の税務課での業務も非常にやりがいを感じています。
今まで詳しくなかった分、日々の業務が学びの連続です。そうして知った新たな知識は、自分なりにまとめるなど、積極的に学習して覚えようとするのですが、その作業が直接町民へのサービス向上に繋げられています。そうやって、努力することで業務の質が上がり成果を感じられることがやりがいです。税金は自分の生活にも直結しますし、学ぶことのメリットも大きいです。
―では、残業や働き方についても教えてください。
相田:民間企業時代はやはり残業が多かったです。今は残業がないわけではないですが、自分で業務をコントロールできるのが非常に良いと感じています。
あと、自分は入庁3年目ですが役場自体で働き方を変えて残業をもっと少なくしていこうという気風も感じます。毎月2回ノー残業デーができましたし、定時で帰る際に帰りづらい雰囲気もないです。
―松崎町の暮らしについてはいかがですか?
相田:温かい雰囲気のまちだと思います。現在は歩いて通勤しているのですが、まちの子どもも大人も挨拶をしていただけるんですね。そこから関係性を築いていけますし、地域の集まりなどに参加しても地元出身ではない私が疎外感を感じることもないです。
それと、決して多いわけではないですが、役場周りに美味しいご飯屋さんが多くてよく通っています。うどんや海鮮の美味しい店や、おいしいラーメン屋など、行きつけの店もできて、その点は非常に良いまちだと思いますね!
―ありがとうございました!