地域密着!地域貢献!~コンパクトな藤井寺市ならではの保健師の魅力とやりがい~
看護師としての豊富な経験をもちながら、現在は藤井寺市で保健師として働かれています。看護師として働いていた際に、より地域に密着したお仕事がしたいという思いで保健師を志したとのことです。そんな職員の方に、藤井寺市で保健師として働く魅力ややりがいを伺いました。
—まずは簡単に自己紹介をお願いします。
私は群馬県出身で、大学進学を機に大阪に引っ越してきました。大阪に来てからはほぼ藤井寺市に居住しています。大学卒業後は総合病院で7年ほど看護師として働いていました。その後、もっと地域に密着した仕事がしたいと思い、派遣看護師として訪問看護や保育園の看護師などを経験しました。
結婚・出産を機にしばらく仕事は休んでいたのですが、子育てが落ち着いてからは、藤井寺市でパートの看護師として赤ちゃん訪問や健診の補助業務をしていました。平成30年4月からは会計年度任用職員の保健師として働き、令和3年8月に正規職員となりました。
ー保健師を志したきっかけを教えていただけますか?
中学時代から医療系の仕事に興味があったのですが、看護師の職業体験をきっかけに看護師になりたいという思いが強くなり、大学進学時には大阪にある看護大学に進学しました。
元々働くのなら地元ではなく全く違う環境がいいと思っていたので、進学を機に地元から外に出てみたいという思いと、修学旅行での楽しい思い出が後押しになり、大阪の看護大学を選択しました。大学では保健師の資格も取得することができたのですが、卒業後はまず看護師として働くことを希望し、民間総合病院で2年、その後公立病院で5年間勤務しました。
民間の病院ではICU勤務となり2交代制だったのですが、2交代制は私の生活リズムに合わなかったですね。どうしても夜勤の前後に寝てしまうため、気が付けばほぼ寝てばかりという生活になっていました。そのため、3交代制の病院で働きたいと思い、看護実習でも働いたことのある公立病院に転職しました。
同じ看護師でも、2交代制と3交代制では生活リズムが大きく異なるので、それぞれ合う、合わないがあるかと思います。
公立病院では慢性期病棟に勤務し、入退院を繰り返す患者さんを多く担当していました。治療して症状が安定しても再び悪化を繰り返す患者さんを目の当たりにし、「入院する前に何かできることはないか」「退院後も安心して自宅で療養できるよう支援したい」という思いが強くなりました。
また、私は子どもが通常よりも小さく生まれたのですが、その際に市の保健師さんに大変お世話になった経験から、今度は自分が地域に貢献し、恩返ししたいという気持ちも芽生え、今後は保健師として働きたいと思いました。
ー働く中でやりたいことが変わってきたのですね。現在の業務内容について教えてください。
入庁後は健康・医療連携課で働いていて、乳幼児健診、大人のがん検診、予防接種、健康増進教室などを担当しています。課の中では大きく成人保健と母子保健に分かれており、私は主に成人保健、特にがん検診を担当しているのですが、地区担当制なので担当する地域の中では成人保健に関わらず母子保健に関することにも携わっています。
ー実際に保健師として働いてみていかがですか?
本当に対人スキルが求められる仕事で、時には指導しても思うようにいかない難しさを感じています。それでも、紆余曲折を経て目標を達成できた時のやりがいはとても大きいですね
例えば出産後に精神的に辛い思いをしているお母さんたちをサポートすることもあります。直接的な支援ができず、法的支援にうまくつなぐことしかできないこともあるのですが、時間が経ち、お母さんたちが笑顔で子育てを楽しんでいる姿を見たり、相談に乗っていたお母さんから「ありがとう」と言っていただけたり、子どもたちの成長を一緒に見守れる喜びというのは、この仕事の大きなやりがいですよね。
ー保健師として印象に残っている業務はありますか?
令和5年度まで実施していた65歳以上の方を対象とした運動教室で、参加者の方々が生き生きと活動されている姿や、「来てよかった!」という声を聞くたびに、やりがいを感じていましたね。体操だけでなく、高齢者が地域社会から孤立してしまう状況を改善するためにも、同世代との交流の場を提供できたことは大きな成果だと思いました。
特に、コロナ禍を経て久しぶりに再会した参加者同士が「久々に会えてよかったねー!」と喜び合う姿は、この事業の意義を改めて実感させてくれるものでした。
ー藤井寺市ならではと思えるような保健師の業務はありますか?
大きすぎない規模間で働けるということが魅力だと思っています。市自体がとても小さいため、家庭訪問や赤ちゃん訪問は自転車で全て回ることができ、四季折々の変化を感じながら働くこともできます。
また、 会計年度任用職員の看護師さんとも連携し、特に問題を抱えていないご家庭は看護師さんが訪問し、相談体制が必要である場合は我々保健師が対応をしています。保健師と看護師がうまく連携して対応することができていると感じますね。
ー訪問以外に成人保健ではどのような業務を行っているのですか?
年間23回、保健センターでがん検診を実施しており、委託している検診機関にバスで来てもらい、5種類のがん検診を行っています。私は乳がん検診を担当しています。当日の検診や受付は委託業者が行いますが、日程調整や依頼、検診後の調査や追跡など、思ったよりも事務作業が多いのが現状です。
具体的には、予約票や案内資料の作成、集計作業等を行うのですがExcelを使うことがとても多いですね。最初Excelはとても苦手だったのですが、今ではそれなりに扱えるまでになりました(笑)
ー保健師になる上で、看護師としての経験はあった方がいいと思いますか?
学校を卒業後すぐに保健師として働く場合と看護師としての経験を積んでから働く場合、それぞれに良い面があると思っていますが、私の場合は病院での経験が直接的に今の保健師業務に活かされる場面はあまり多くないというのが正直な感想ですね。
病気に関する知識やそれを受け入れる病院の仕組みを知っているということは大きな強みかもしれませんが、それがあれば良いというものでもなく、とにかく保健師として働いてから学ぶことがとても多いと思っています。
実際のところ、現在勤務している保健師の内、半分は看護師からの転職、半分は新卒で保健師といった感じですが、どなたも経験に関係なく保健師として活躍しています。
ー藤井寺市役所は、働く環境としていかがですか?
とても働きやすい環境だと思っています。困ったことがあればすぐ相談できるような雰囲気で、窓口や電話対応で困っていると誰かがすぐにフォローしてくれます。周りの人たちはとても気遣いができる方々で、サポート体制が整っていると思っています。
また、子どもの体調不良など、急な休みが必要な場合でも、休みが取りやすい雰囲気があります。母子保健事業のマタニティ教室やがん検診などで、年に数回休日出勤もありますが、交代制なので1人の負担は少ないです。もちろん、休日に出勤すれば代休も取得できるので、プライベートとの両立もしやすいかと思います。
ー今後保健師としてやってみたいことや、求職者の方に伝えたいことなどはありますか?
市のコンパクトさが、私にとっては大きな魅力だと感じています。何か新しい取り組みをする際も、迅速かつ柔軟に対応できると思っています。
現在は保健センターでのみ開催している親子教室などを、将来的には地域の公民館に訪問して開催してみたいですね。すでに年に1~2回、子育て広場での読み聞かせや健康教育を行っていますが、今後は定期的に開催することで、より地域に密着した活動ができると考えています。
このような取り組みを通じて、地域の魅力を感じてもらうことで、参加者がもっと増え、活動の幅が広がることを期待しています。地元に根ざした活動を展開し、地域に貢献していきたいですね。
保健師として地域に密着した活動をしたいと思っている方は、是非藤井寺市で働いていただければと思います!
—本日はありがとうございました。