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夢を叶えて行政の保健師に転職!~コロナ禍での就職活動を経て辿り着いた、憧れの職場~

兵庫県加西市で保健師職員の方に、保健師としての転職活動、仕事内容についてお話を伺いました。

—最初に、簡単に自己紹介をお願いします。

保健師職員:大学では保健師と看護師の2つの資格を取得し、卒業後に総合病院で看護師として半年間勤務した後、元々志望していた保健師に転職しました。

就活時期が、ちょうどコロナ禍の影響もあり保健師の募集があまりなかったんです。やっと見つけた募集も試験日が学校のテストの日と被るというような不運も重なり、まずは看護師としてキャリアを積むことからはじめました。ただ保健師は諦めきれず、就職後すぐに保健師の募集を見つけ、応募し転職した形です。

—保健師でも、産業保健師という道もあるかと思いますが、選択肢にありましたか?

保健師職員:産業保健師は考えなかったですね。基本的には行政の保健師を希望してました。昔から子どもが好きで、「子どもに関わる職場が良いな」という思いを漠然と抱いていました。

そんな中で大学の実習で行政保健師の乳幼児健診を体験することがあって、それがすごく印象的で。自分のやりたいこととマッチするのを感じました。そこから、行政保健師を目指すこととなりました。

—他に基準はありましたか?

保健師職員:家から近いところを希望していました。市民の方に寄り添って仕事をするためには、自分がよく知っている土地の方が良いと思っていたため、加西市は理想通りでした。ここだったら、市民の方に道や場所を聞かれてもある程度答えられます。

人口や事業規模も重視していません。慣れ親しんだ土地で目指していた保健師になれる!と思い迷わず応募しました。

—試験内容や勉強方法について教えていただけますでしょうか。

保健師職員:6月に受験を決めて、7月に試験というタイトなスケジュールだったので、勉強勉強はあまりできませんでした。加西市の試験科目は一般教養が含まれず専門試験だけでした。

2月に保健師の国家試験を受験してから半年も経っていない頃だったので、国家試験対策で学んだ内容がまだ頭の中に残っていました。例えば一般教養や語学などの試験があったら・・・受かっていたかどうか、ちょっと自信がないですね。

—日々のお仕事内容について教えてください。

保健師職員:普段は窓口対応や、健診業務がメインです。たとえば私が担当している乳児の2ヶ月健診では、健診の準備や実施の他にも、対象のお子さんに案内を送ったり、記録をまとめたりという作業があります。

あとは、自分の地区担当内の家庭訪問に伺うこともあります。就業時間は8時半から17時15分が基本です。報告書の締切が近づいていたりすると少し残業もしますが、そんなに多いとは感じていないです。

先月の残業時間は15時間くらいでした。土日祝日が休みなのも、働きやすさに繋がっていますね。

—先輩との人間関係や働く環境はいかがですか?

保健師職員:今の課には10名くらいの保健師がいます。課の雰囲気が穏やかで上司・先輩と距離が近く、分からないことや不安に思うことなど、小さなことでも聞いてくれます。相談しやすい職場環境です。

でも皆さんとても優しいので、変にかしこまったりする場面はないですね。人間関係で落ち込んだりすることや悩みはなく、働きやすい環境です。

新人保健師には「プリセプター制度」という教育制度があって、経験年数3年以上の先輩からマンツーマンで指導してもらえます。プリセプターさんのことはとても尊敬していて、目標としている先輩の一人です。何を聞いても教えてくれるし、市民の方への対応も素晴らしいんです。赤ちゃんの名前や家族の様子をよく覚えていてすぐに対応されているので、すごいなと思います。

—就職前のイメージと就職後でギャップはありましたか?

保健師職員:報告書の作成やデータ集計など、事務作業が想像以上に多いことは入ってみて初めて分かりました。保健師として働くには、専門的な知識や技術だけじゃなくて、一般的な知識が必須なんだと実感しています。

Excelを使えるかとか、PC作業がスムーズにできるかとか。「もっとタイピングのスピードが速かったらいいのにな(笑)」と思いながら、報告書を作っています。

あとは、1年目の研修の多さも想像以上でした。市が主催するものだけでなく、県主催の保健師研修もあるので、今もその課題に追われています。

手厚いサポートを受けられるのは良い意味でのギャップではありますが、日々の業務に加えて研修に参加するのはなかなか大変ですね。

—これからどんなお仕事をしていきたいですか?

保健師職員:赤ちゃんやお母さんが元気になったときや、健診でお声掛けをしたときに言われる「ありがとう」が、とても嬉しい瞬間なんです。こんなふうに、市民の方と直接関わる仕事が大好きなので、何か聞かれたらすぐに支援を提案できるように、事業理解や知識を深めていきたいです。

今課題に感じているのは、個別支援の対応です。こちらからのアドバイスがうまく伝わらなかったり、支援が思うようにできず、対応の難しさを感じます。相手に「寄り添う」というのは、全ての業務に関わることなのでスキルアップしたいですね。

先輩方は言葉がけやコミュニケーションの取り方がとても上手で、電話でも窓口でも相手の話をすっと引き出すんです。そのようなやり取りは、日々学ばせてもらっています。

直近の目標は、担当している「2歳児食と歯の教室」の参加率を上げることです。事後アンケートを取って魅力的なプログラムを作ろうと頑張っているところです。

―本日はありがとうございました。

この記事は2023年12月11日にパブリックコネクトに掲載された記事です。

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