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波佐見町が仕事と暮らしを豊かにしてくれる理由〜都市部から波佐見町への移住、保健師としての再挑戦〜

 長崎県東彼杵郡波佐見町に移住し、波佐見町役場で保健師として働いている青井仁美さんにお話を伺いました。

ー本日はよろしくお願いします。簡単に自己紹介をお願いします。

青井:青井仁美と申します。保健師業務について、18年目です。年齢は44歳で、夫と2人暮らしです。

ー保健師としては今までも行政の保健所に勤めてらっしゃったんですか。

青井:はい。最初は離島の壱岐市役所で約3年半勤め、社会人や保健師としての基礎を学びました。その後地元の福岡に戻り、福岡市役所で嘱託として勤めていたのですが、やはり正職員として働きたいと考え、総合病院へ転職をしました。

そこで夫と出会い、彼の出身地である佐世保市へ移動することに。佐世保でも総合病院に保健師として勤務し、トータル13年働いたところで、35歳のときに医学以外のことも知りたいと思い、ご縁があった古家具屋さんで3年働きました。それから波佐見町へ移住し、再び保健師として働いています。

保健師だと、一旦就職したらそんなに転職をする人も少ないので、ここまでいろいろと経験する人は珍しいのではないかと思います。自分が常にアンテナを張って、面白そうだな、ワクワクするなっていう方向に引き寄せられる習性があって(笑)。

ただ、では今もどこかに行きたがってるかというとそうでもなく、波佐見町での仕事はストレスフリーでおもしろいなと感じています。

ー1度は医療の道を離れ、古家具屋さんで働かれたということですが、やはり保健師に戻られたのはどのような理由があるのでしょうか。

青井:古家具屋さんで働いてるときに、佐世保の病院で人間ドックを受けられた方がお客様として遊びに来られたんです。以前その方に保健指導を担当したことがあったのでお声がけしてみたら、実はその方は波佐見町役場の総務課長だったんです。

医学ではない方法で人々が幸せになる方法を模索していると言ったら「勿体ないからうちに来て」とお声がけいただいたのですが、断り続けてたんです。でも、お話ししている内に「まだ保健師としてやり残したことがあるかもしれない。」と思い、とりあえず一旦戻ってみようかなと。

波佐見町が、景色や人口規模的にも、最初の職場である壱岐に似ていたということもきっかけの一つでした。

ーご縁があって、今は正規職員として約5年働いてらっしゃるんですね。波佐見町役場では、どのような役割なのでしょうか。

青井:健康増進班に所属しています。基本的に妊婦さんから小学生未満のお子様がいる家庭の母子保健事業や、コロナのワクチン接種、感染症対策、成人検診、自殺予防や依存症に関する業務を行っています。

ー全く違う環境で保健師として勤めてこられましたが、波佐見町には他のまちとどのような違いがありますか。

青井:自由度が高いところです。アイデアと能力があれば、様々なことに挑戦することができます。

私の中でもともと昔から変わらない保健師のスタンスとして、その人がいかに幸せに人生を全うできるか、「あー幸せな人生だったな」と最期に思えるか、そのためにできることならばなんでも考えてやってみるというものがあります。

例えば、歯科衛生士さんが口腔ケアをしたり、転倒予防のために運動指導士さんに指導をお願いする、といったいろんな教室を企画することもありますし、最近でいうと、動画も作りはじめたので、その広報もしていく予定です。

ー動画の制作までやっているんですね!

青井:はい、コロナ禍の影響もありリアルの教室や講演会を開いても人が簡単に集まらない時代になりました。じゃあ、家にいても健康のための情報がキャッチできるようにと、運動法を紹介する動画を作りました。

長崎県立大学と協力して、私が撮影し自分でつくっています。テレビとYouTubeで流し、これから町民への広報も行う予定です。

かっこよく言うと、私はスタートアップ企業だと思って働いています。予算をこれだけ使って、こんな新たな事業・施策をやりたいと企画する、そして庁内の承認もとって実施していく、という点はスタートアップ企業で事業を行っていくのと同じだと。そしてそこには、アイデア力やクリエイティブ力が必要になります。

そういった働き方を許容してもらえる自由度の高さが、とても働きやすいと感じています。

ー企画、挑戦をしてみたいという方にとって、とても良い環境ですね。民間の病院との違いはありますか。

青井:はい。民間だと業績も絡んでくるので、考え方や働き方が異なります。リピーターを増やさないといけないので、顧客満足度が重要視されることが多いです。また、行政だと自分たちで企画・運営する能力が求められますが、民間だと基本は主治医の指示のもとで動くという点も違いの一つです。

あとは、民間と行政の保健指導の仕方にも違いがあります。 例えば、民間の病院だと健康上の数値を良くするために、「お酒を減らしましょう」といった指導をします。

一方、行政だと「お酒が何よりも大事で、譲れないならしょうがない。それなら他のことから頑張りましょう」といったように、その方の人生の優先順位を配慮することが多く、折り合いのつけどころが違うと感じます。

ー行政だと、その人の人生全体をより深く見て、その方のご家族やまわりの環境などにも配慮をしているんですね。お仕事では、どのような時に一番やりがいを感じますか。

青井:自分がやったことの成果が見えるときにやりがいを感じます。糖尿病や腎臓、高血圧など重症度が高い方に具体的な指導をして経過を見守ります。その結果、その方も生活習慣を変えようと頑張って取り組まれる様子を見ると、この仕事をしていてよかったなと思います。

あとは、私の名前は「あおいひとみ」で名前を覚えてもらいやすく、困ったことがあったらすぐに「青井さん」と声をかけていただけることも嬉しいですね。

ーお仕事についてお話いただきありがとうございました。次は、波佐見町へ移住された後の生活について教えていただけますか。

青井:いろんな虫や動物に遭遇したり、人生初体験のことばかりで、毎日とても楽しくしています。今住んでいる家は部屋数が多く駐車場も付いていますがとても安く、快適に暮らしています。

ー逆に、移住することで不便で困ったことはありますか。

青井:トイレが水洗じゃないことは、最初は心配していましたが、今では慣れました。買い物も、今ではインターネットの時代なので不自由なくできますし、世界中どこへ行っても一緒だなと感じています。

唯一あるとすれば、飲食店が少ないことですね。地元福岡では、周りに美味しいお店がたくさんありましたが、波佐見町だと外出するときの選択肢は限られます。でも逆に、家の中での過ごし方が好きになりましたね。

今住んでいる家をとても気に入っていて、広いことを活かしてヨガクラブをしたり。朝も自然の音で目が覚めるので、体の調子がすごく良くなった気がします。近所の人たちともすごく仲良しで、よくお野菜を頂いたりしますよ。

波佐見町の方は、優しく人を受け入れてくれて、とても温かいです。新しいものを取り入れようとする風潮もあるので、そこも波佐見町の魅力だと思います。

ー生活面でもとても豊かに暮らされているんですね。是非、波佐見町に来てほしい、という人はどのような方でしょうか。

青井:波佐見町民も十人十色なので、どんな方でも嬉しいです。「苦手なことは得意な人に任せる」という考えで、お互いに助け合っていければ良いと思っています。

あとは後継者の面でいうと、若い人も来てくれると嬉しいですね。「年上の人が多いと、大丈夫かな」と心配される方もいるかもしれないですが、波佐見町だと、皆さんフラットにコミュニケーションを取ってくれるので、楽しく仕事できますよ。

ー今回はありがとうございました

この記事は2023年8月9日にパブリックコネクトに掲載された記事です。

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