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元エンジニアから公務員、充実した住環境、長野県佐久市への移住生活とは

新卒でインフラエンジニアとして都内の企業に入社し、転職で佐久市役所の職員となった森下さん。民間からの転職、都心からの移住と佐久市での生活、公務員の仕事などについてお伺いしました!

ー佐久市へ入庁するまでのご経歴を教えてください。

森下さん:高校までは地元の群馬で過ごし、大学で上京しました。新卒で東京の企業に入社し、インフラエンジニアとして7年勤めました。もともと文系でしたが、PCを触るのは好きで、チャレンジしたんです。その後、2020年3月から佐久市の職員として働いています。

ー公務員への転職は大きなキャリアチェンジだったかと思いますが、どんなきっかけがあったのでしょうか?

森下さん:キャリアチェンジより、移住したいという思いが先にありました。一ヶ月ほど北海道に住んだことがあるんですが、登山やスキーが趣味なので、こういう自然が近い環境で暮らせたらいいなと思うようになって。

結婚をしたタイミングで、妻とも移住の話をするようになり、そこから具体的に住みたいエリアなどを探し始めました。

ー佐久市を選んだのはなぜですか?

森下さん:本気で移住先を考えたとき、まず旅行でもよく行っていた長野が浮かびました。

長く住むつもりだったので、買い物や交通の便など生活環境について長野県内でいろいろ調べ、その中で佐久市が一番自分たちの希望に合っていた、というところです。

ー具体的な希望と合う部分はどういった点ですか?

森下:まずは交通インフラです。佐久市には佐久平駅という新幹線の停車駅があり、東京駅まで70分ほど。高速道路も通り、首都圏にも非常にアクセスが良いです。

北に浅間連峰、南に八ヶ岳と挟まれておりすごく景色も良いです。

冬の寒さはありますが、逆に夏は熱帯夜がなく、最低気温が25度以下にならない日がないです。全国トップクラスの晴天率でもあり積雪も少ないので、とても過ごしやすいです。

さらにいえば、医療機関も充実していて、医院や診療所の数が国の平均と比べて非常に多いです。数年前、プライベートで怪我をしてしまったのですが、その際にも非常に優秀な先生に治療いただきました。あとこれは個人的な印象ですが、親切で親身になってくれるお医者さんが多いなっていう印象もあります。

ー色々と調べられた上での佐久市だったんですね。非常に良い環境ですね!ではお仕事の話にも戻りますが民間企業への転職は考えなかったのですか?

森下さん:見てはみましたが、あまりピンとくるところがなく…。私自身そこまで職種に強いこだわりはなかったので、新しいチャレンジもありだと感じていました。

せっかく移住するなら、地域のことを知れて貢献できる仕事がいいなと思い、佐久市役所の求人を調べてみたら社会人枠の募集があったので応募しました。

ー公務員という仕事に抵抗や不安はなかったのでしょうか

森下さん:身内に公務員も多く公務員の仕事がわりと身近にあったのでそこまで不安はなかったです。地域貢献もしたかったので、民間で探すよりも公務員の方が面白そうだなと思いました。

ー入庁されてからはどのような仕事を?

森下さん:最初は移住交流推進課という部署に配属されましたが、ちょうど2020年でコロナが流行したタイミングで本業がほとんどできず、半年間は特別定額給付金支給の業務を行っていました。その後は主に移住の相談や佐久市のPRなどを担当していました。

ー前職とは全く異なるお仕事ですが、移住相談のお仕事は森下さんの移住経験も仕事に活かされそうですね。

森下さん:前職は社内のやりとりがメインでしたが、こっちに来てからは市民の方と接する機会がかなり多く、仕事内容も関わる人も変わりました。

移住に関しては、担当になる前は「移住って自治体のいいところPR合戦みたいになっているな」と感じている部分が正直あったんですよね。移住してみて初めて知ることも結構ありました。

なので、佐久市に移住した人が移住してから後悔することがないように、デメリット等も含めて正しく情報提供するというのはすごく意識していました。そういう部分でも自分の移住経験を活かせていたと思います。

ー現在はどういったお仕事をされているのですか?

森下さん:2023年度の人事異動で、現在は人事担当をしています。職員研修や人事評価など、今度は市民の方ではなく職員が対象なので、これまでとはまた違った仕事になりますね。

ーお仕事にはどのように慣れていったのでしょうか。

森下さん:入庁当初は何もわからない状況からのスタートでした。とはいえ社会人の経験はあったので、どんな目的の仕事なのか?何を見たら参考になりそうか?という視点で考えながら仕事のやり方を掴んできた感じです。

職場の環境も思っていた以上に風通しがよく、皆さん聞いたことには何でも答えてくれるので、わからないことはどんどん聞いて覚えています。

ー前職とのギャップを感じることはありますか?

森下さん:資料の電子管理が進んでいないなどはありますが、そのあたりは前職の経験や知識を活かして変えられるとことは変えていけるよう意識しています。社会人経験枠での採用だったので、これまでの経験を活かすことも求められているのかな、とも思っていました。

公務員はサービス提供の対象者(住民)と距離が近いので、反応が見えることの面白さなども感じています。自分はもともと営業のように人と直接関わる仕事は得意ではなかったのですが、さまざまな業務でたくさんの人と関わる機会があり、今ではすっかり慣れて人と関わることにストレスなども感じていないです。

ー森下さんは現在採用の担当をされているとのことで、佐久市の採用方針やどういった方を募集しているかについて教えてください。

森下:一番は佐久市に愛着を持ってくれている方ですね。その上で、佐久市の良いところを伸ばし、改善が必要な点は積極的に見直していけるような方に来てもらえると嬉しいです。

人も予算も減っている中で、サービスの質は落とせないというのが行政の実情です。そのような状況を考えると、ある程度の仕事の進め方や人との調整ができる社会人経験者の方にぜひ即戦力として活躍してもらいたいです。経験職種などは絞っていません。

ー具体的にはどのような経験や能力を求めているのでしょうか。

森下:業務面での具体的な話をすると、行政の仕事は横のつながりも必要な場面が多いので、調整力やコミュニケーション力がある人が向いているかと思います。

国からの補助金情報や制度を常にキャッチアップしてアイディアを出す必要があるので、そのあたりはご自身の経験も活かしてもらえるといいなと。あとは文書を作る機会も多いので、そこに関してもこれまでの経験は活かしていただけるかと思います。

とはいえ、仕事をやりながら培っていく部分もたくさんあるので、ある程度仕事の進め方や人との調整を経験している方であれば全然問題ないです。

むしろいろんな経歴を持っていて、何かしら佐久市への想いを持ってくれている方とぜひご一緒できたら嬉しいです。

ー試験内容はどういったものですか?

森下:例えば行政枠の中途採用の方に関しては今は公務員特有の教養試験もなく、SPIでの適性検査を実施しています。社会人は何かしらで受けたこともあるような試験なので、準備の負担はかなり減っているのではないでしょうか。また、1次試験は東京で受験できますので、都心の人がわざわざ佐久市へ来る必要はありません。

ー佐久市の社会人枠で入庁された方は、どんな職種を経験されていた方がいますか?

森下:本当にいろいろな職種の方がいますが、金融系、IT系などとても幅広いです。同じ公務員でも元警察官だった人もいたり、さまざまな経歴を持つ職員がいます。

ーありがとうございます。佐久市は今、移住先として人気ともお聞きしました。森下さんの移住理由以外で、人気の秘訣などあれば教えてください。

森下さん:これもいろいろあるのですが、リモートワークが普及した影響が強い印象です。

都心にいる必要がなくなり、自然の多い環境で暮らしたいという方の移住も増えています。自然の多い地域でありながら首都圏へのアクセスもいいので、私のように山登りやアクティビティの趣味がある方や、自然が多く住みやすい場所を求めている方に選ばれやすいようです。

また、近隣地域には先進的な教育方法を取り入れた私立の小学校もあり、そこにお子さんを通わせたいという理由で移住されるご家族も多いです。自然の多い環境で子育てしたい方々にも人気です。

地域によりますが、移住者が多いので、人との距離が近すぎるということもないと思います。市役所内にも似たような境遇の人(移住してきた人)が結構いるので、人とのつながりはそういったところから広げていけますし、相談などもしやすいです。

また、数年前から「リモート市役所」という移住者や移住に興味がある人たちがつながるSlack上のコミュニティもあります。

自然環境にも恵まれ、買い物や交通の便もよく、移住先としてはとてもおすすめできるエリアです。地域や市役所の仕事に興味のある方がいればぜひ一緒に働けたら嬉しいです!

―本日はありがとうございました!

この記事は2023年9月22日にパブリックコネクトに掲載された記事です。

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