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与那原町で「会計年度任用職員」として働く理由~幼児教育への熱い想いと地元愛~

沖縄県与那原町の保育園で「会計年度任用職員」として働く金城(きんじょう)たつ実さん。地方公務員の新しい制度で働く職場環境や、やりがい、そして今後の展望などを伺いました。 

―これまでの経歴についてご紹介ください。

金城:保育の短期大学を卒業後、保育関係の4年制の大学に編入しました。そこでは土日のみのオンラインによる受講だったので、平日は与那原町の町立幼稚園で働くことにしたんです。

大学卒業後は同じくオンラインによる受講で大学院に進み、1年で卒業するまでの計5年間、学業と仕事を両立。学校ではすべて幼児教育を専攻して、保育士と幼稚園・小学校教諭の資格を取得しました。

その後、同じ町立で現在の職場である保育所に移動して、保育士として2年間働いています。

ー現在の職場に移られた経緯を教えてください。

金城:与那原の公務員試験を受けた際に、たまたま保育園で「人が足りないからどうか」という話をいただいたんですね。今までは幼稚園で3〜5歳くらいまでの子どもたちの世話をしていたのですが、もっと低年齢の子どもの教育や発達にも興味があったので、保育園での仕事を決めました。

ー他の都市とか地域で働くことは考えなかったのですか?

金城:与那原町で長く働いているので、他に移るとしても与那原と同じくらいの規模の所の方が働きやすいかなとは思っていたんです。でも、地元が与那原で、地元に貢献したい気持ちが強くありましたね。

ー仕事の体制について教えてください。

金城:現在は4歳児クラス16名を、私を含めた2人の担任とサポートの方1人で担当しています。毎年担当クラスは変わり、昨年は5歳児クラスを担当しました。この保育園では、0歳児から5歳児をお預かりし、1クラス約20名弱を2人の担任で担当する体制になっています。

ー2人担任体制でのメリット・デメリットがあれば教えてください。

金城:2人担任体制というのは入園してから分かったのですが、年上の先輩が同じ担任なので、いろいろ教わることもあり心強いです。

また、幼稚園は1人体制のところが多いのですが、1人だと目の前のことに集中しすぎて、気づかないことも出てきます。ですが、2人体制だと目も行き届くし、子どものことをいろいろな観点から見れるので学びになっていますね。

ー雇用形態によって働き方や仕事上の裁量権などは変わりますか?

金城:担任が正規職員、担任を持たず幅広く動いていただくのが会計年度任用職員であることが多いですが、私がクラス担任をしているように、特に決まりはないです。働く上での違いもなく、同じ担任として意見交換を行い、チームとして働いています。

ー勤務体制について教えてください。

金城:仕事はシフト制で、正規職員と同じ体制です。私の場合は日曜日が完全にお休みで、土曜日は土曜保育のためほぼ毎週出勤、そして平日はシフトを組んで働いています。

シフトは早番が7時15分〜16時、遅番が9時半〜19時15分となり、月の最終週に翌月のシフトが発表されます。お休みに関しては、各自が前もって希望日をカレンダーに書き込んでおくと、主任の先生が確認してシフトを組んでくれます。

シフトはなるべく均等になるようになっているのですが、私の場合は雇用契約上、なるべく超過勤務しないように早番と遅番を少なくしてシフトを組んでもらっています。

ー有給休暇はどうですか?

金城:急な休みはシフト調整で大変ではありますが、前もって取ることは可能です。また夏季休暇もあるので、お休みはきちんと取らせてもらっています。

ー与那原での幼児教育の面白みや、やりがいについて教えてください。

金城:たくさんあり過ぎて、どれからお話して良いか……(笑)

まずは、子どもたちが学べるように遊びを考えていくのは非常に面白く、やりがいがあると感じています。子どもというのは、遊びの中で興味を持ち、そこから様々な能力を身に着け知って成長していくんですね。

例えば想像力、創造する能力、空有感認知力など学びは様々です。楽しく過ごしてもらうための遊びを考え、それが学習の機会にもなっているのはすごいですよね。

例えば、与那原には沖縄県で3番目に大きな綱があり、「大綱曳」というお祭りがあるのですが、そういった日常のイベントごとに子どもたちは興味を持ちます。そこから資料館に出かけて綱引きについて調べてみたり、旗頭を作ってみる工作の機会を作ったりして、学びを作っています。

興味を持ったことを深掘りして、工作などを通して学習する。また、疑問点などを質問したり相談することで、人間関係の構築において基礎が育つし、またコミュニケーション能力も養われます。

このように、子どもたちの好奇心を育み、遊びの中に学びを取り入れるのは非常に面白いですね。また、一人だと気づかなかったことを他の先生方に教えてもらえるのもありがたいです。教育現場での新たな発見もやりがいにつながっています。

例えば、「子どもにすぐアドバイスするのではなく、少し見守りながら待つ」。同じ子どもを見ている2人担任制だからこそ具体的なアドバイスを頂くことができ、私自身も子どもたちと共に育てられていることに感謝しています。

ー最後に、今後の展望や読者の方にメッセージをお願いします。

金城:今は教えてもらうことが多いのですが、今後は自分でもっとリーダーシップをとっていけるようになりたいですね。後輩ができたら、引っ張っていける存在になりたいです。

これから保育士として働きたいと考えている方には、ぜひ一度現場に入ってほしいですね。実際に見てみると視点が変わります。

また、子育てなどで保育士や教育関係の仕事から離れていた方でも「会計年度任用職員」なら、シフトの調整によって短時間で働けますし、キャリアの再スタートにもなるので、ぜひ挑戦してほしいです。

—本日はありがとうございました。

この記事は2024年3月13日にパブリックコネクトに掲載された記事です。
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